「何も考えなければ楽しめる…かも?」スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼 にゃんれいさんの映画レビュー(感想・評価)
何も考えなければ楽しめる…かも?
1回目、推し目当てで細かいことに目を瞑り鑑賞。それでも感じる違和感。
2回目、違和感がなにかを確かめるため鑑賞。頭が整理された状態で観たら、結果粗だらけで観ていられなかった。
正直推しが出てなかったらお金払って観ようと思えない。しかも贔屓目に観ていても全体的になんか違うって思ってしまった。
〇役者がムダ使いされ過ぎ
輝くべき人が輝いていない。奈緒さんも犯人候補になるくらいの芝居ができる方なのに、本当に脇役で勿体なすぎる。あと特に井浦新さん。あれだけの人を最後の伏線回収だけで使うってどういうこと?もっと効果的に出す方法なかったんかいな…。
まるで事務所推しのための広告塔にされた単なる宣伝映画みたい…ひどすぎる…期待値が高かっただけになんかすごい虚無…
たとえ役が自分に合わないと思ってもリクエストに全力で応えるのが役者だけどそれが空回りして、逆に芝居が薄く見えてしまっていてなんともいえずもどかしかった。空回りした原因は何?役者の実力、監督の指示、それとも脚本?
楽しみにしていた推しの芝居もイマイチぱっとせず「こんなはずじゃなかった………」とガッカリ。役どころの衝撃はあれど、推しの魅力が全くと言っていいほど引き出せてなかった。みていて辛かった。流石にこれは贔屓でも贔屓できないレベルの違和感。
〇とにかく無駄が多すぎる
時折出てくる白い字幕は客のこと馬鹿にしてるのか?グラフィック見てれば伝わるから要らない。あと余計な解説、見てればわかるようなことを解説しなくていい。解説の度に芸人の胡散臭い芝居で集中力が切れる。
ミスリードの為だけにBL?これはすべて原作通り?衝撃要素にしたかったんだろうけど、過去を掘り下げてないから浅く感じてしまって、センシティブな要素なのに蔑ろにされた感が否めない。加賀谷の反応も雑だしあれなら原作通り反応は描かれない方が良かった…。むしろあの二人の過去回想があったならすごくジーンときたかもしれない。というか私はそれがみたかった。構成見直してください。
とにかく無駄なシーン多すぎて集中力が続かない。そのアングルより必要なカットあるでしょう。
〇最後のは手抜きですか?
最後のシーンの雑さ。綺麗に終わりたかったんだろうけどあれじゃ逆効果じゃないか…?捕まえてやるって言ってなんでお母さんに会いに行く?貴重な浦野からの連絡があったのになぜ本部に戻ってすぐ捜査しない?緊張感なし、まったくキャラの心情に一貫性がない脚本。これじゃ役者だってやりずらいでしょうよ。
〇極めつけはヒロインの描写
普通に重すぎるし相手の気持ちを考えない押し付けがましい感じが本当に無理でした。あんなん最後ラブラブハッピーエンドにみえねーわ。加賀谷がなぜ彼女を愛せるのか人間性の魅力がみえなくて最後の告白が滑稽すぎて冷えた。美乃里というキャラをストレートに演じたらこうなるのはわかってたはず。とても難しい役なのになぜ素人同然の人を配役したのか。繊細に演じられる人ならこんなに腑に落ちないことはなかったんじゃないか。ヒロインのキャスティングの選定基準外見の好みですか?ってレベルでお芝居に魅力を感じられなかった。
〇結論、何も考えなければ楽しめるかも
芝居にこだわらない、ネットのこともよく知らない、推理もできませんっていう人なら楽しめるかもしれない。
コアなファン満足させられないんじゃどんどん映画離れ招くだけじゃないんですか。完全に釣りだよこれ…どうしてこうなった…
成田凌の狂気しか見応えがない。成田凌最高。成田凌が主人公。