「☆☆☆★★★ 原作読了済み。 原作を読みながら「これは一体何を言い...」さくら 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
☆☆☆★★★ 原作読了済み。 原作を読みながら「これは一体何を言い...
☆☆☆★★★
原作読了済み。
原作を読みながら「これは一体何を言いたいのか?」…と、何回も思う程、さっぱりと要領を得ない話でした。
とにかく、話があっちへ行ったり、こっちへ行ったり…と。枝葉が幾つも別れては時間が進行し、やがて悲劇が起こる。
それを、この家族に寄り添い生きている犬のサクラが見守っている。
これをどうやって映画へ?
監督が監督だけに(良い意味で)そんなに悪い内容にはならないのでは?…とは思いつつも。殆どは不安感しか感じずに、映画館へ行ったのが正直なところ。
映画本編が始まり、やはりと言うか。最初の20分くらいまでは、知っている内容なのに、なかなか映画の中身に入り込めず、心ここにあらずの状態で、、、
映画本編も、多くのエピソードの順番が、原作の時間経過とは異なり進んでいたその時。兄とのお風呂での会話で、ボディーソープだろうか?手の平の泡を見てHを意識する薫。
それを見ていた瞬間!
「嗚呼そうか!これは《サザエさん》とは言わないまでも。セックスを含めた艶笑譚を、四コマ漫画のスケッチ風にしているのでは?…と思い始めた。
そう言えばこの監督は、以前に撮った『ストロベリー・ショート・ケイクス』で。主演の中越典子に対して、顔面ぶっかけを撮るとゆう。由々しき場面を敢行していたのを、一気に思い出したのだった。
この映画本編でも。原作に有るミキの放尿場面を、何も臆する事なく撮っているし。在ろう事か、原作にはないミキのオ◯ニー場面すら躊躇なく撮るとゆう、、、
映画は凡そ本編の半分辺りまでは、そんな状況で進んでいた様に思えた。
基から原作では、薫は妹のミキに。
ミキは兄を。
兄は矢島さんへの愛を抱きつつ。妹のミキにも、兄を越えた好意を。
そんなミキを愛するカオル。
サキコは長年に渡って父親を。
近親相姦とは言わないまでも、社会通念からは歪んだ想い。
禁断の…とまでは入り込みはしないが、その倒錯的とも言える想いを。
純愛過ぎたが故に、上手く行かないもどかしさが爆発してしまい、、、と言った。様々な恋愛感情が、後半の1時間には絶妙なバランスでブレンドされていた様に思えた。
とは言え。小松菜奈演じるミキ(美貴)の性格であり行動には、(原作を読んでいても同じだが)好き嫌いが別れるところだと思う。
あの放尿場面等も、男の目からよりも、同じ女性の立場から見たならば…と。
元々が、そうゆう女の子と言う設定なのだけれども、、、
原作を読んでいたからこそ、それ程の期待をしていなかったが故に。思いの他に、途中からは映画のリズムに乗って行けたのですが。やはりこれは、好き嫌いがはっきりと別れる作品なのでは?…と思えます。
登場場面は少ないものの、サエコ役の加藤雅也が、とても良い味わいの役柄だった様に思える。
2020年 11月14日 TOHOシネマズ流山おおたかの森/premier SCREEN