「原作読んだ上で視聴」さくら 関西の方さんの映画レビュー(感想・評価)
原作読んだ上で視聴
原作を読んだ上で、超楽しみにしていた映画化で公開日の翌日映画館へ
配役について
他の方が仰っているように、小松菜奈、こんな中学生いるか、と思うが
場面が切り替わる中、小松菜奈は中学生であるといった明言がされないので、あまり違和感を感じなかった
※たしかに長男の一と美貴では結構歳が離れているはずだが、制服を着ている「学生」としてカテゴライズされており、中学生だろうと高校生だろうとあまり関係ないし、
原作を読んだ者として美貴の空気感は小松菜奈のそれであったから親和性は完璧だった
北村匠の薫もとてもちょうど良い、一と違う垢抜けなさ芋っぽさ、語り部としての中立感が想像と映像がぴったし噛み合った
吉沢亮の一、最重要人物でありながら、途中で死んでしまう&事故に遭う為、吉沢亮の美貌とセリフは映画の中では意外に少なかった印象、一兄ちゃんは背中で語るタイプであるからして、吉沢亮の関西弁が少し違和感を感じても逆に問題にはならない、といった感じ
寺島しのぶの母、たぶんこの映画はこの人で成り立っている。母の演技、「なんで知らんのよ」の一言に詰まった想いか全部ちゃんと伝わってきた
永瀬正敏の父、父親の哀愁と背中で語る愛を感じた。一を怒鳴るシーンの緩急の演技は目が離せなかった
犬のサクラ、原作通りの雑種犬、その演技力たるや、人の顔なめるなめる、尻尾をふるふる、母の父の浮気疑惑を問い詰めるシーンはサクラの演技を観るために仕組まれていると思う
原作の空気感がそのまま映画のパッケージにされていて、満足度の高いものだった
特にラストの車のシーン、美貴の泣きながら喋るシーン、完璧に映像化されていてボロ泣きしてしまった
もうちょっと頑張って欲しかった所
①フェラーリはもっとヤバいやつでも良かった(コンプライアンスの問題があると思うが)、あのシーンだけバラエティの再現VTRっぽかった
② 背景に大阪の郊外感がなく、あまりにも山梨盆地だった点。大阪の郊外の、広く平らで遠くに山、海も近いと言った雰囲気をイメージしていたので、舞台としての大阪のリアリティがあまりなかった
③大友さんはもっと野生児でも良かった。櫻坂のメンバー起用ということは重々承知しているが、もっと眉毛がボーボーで髪ボサボサ、ちょっと可愛いすぎたかな。
でも卒業式の演説のシーンは煌々と喋る演技がとても上手でした
色んな愛の形がある、その可能性と素晴らしさ、
従来言われてきた「禁断の愛」なんてない、共通して言えるのは相手が死んだら二度と伝えられないこと、
自分の気持ちを裏切らない、そんなことを教えてくれる大切な作品です
個人的にはもう一回観たいくらい好きな映画でした