「大人も迷いながら生きている」ひとよ mvlvさんの映画レビュー(感想・評価)
大人も迷いながら生きている
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DVから子供を救うためにと夫を殺す母、だが残された子供は母が言うように自由にはなれず、なりたい者にもなれなかった。
社員のドウジョウ(佐々木蔵之介)は子供が薬の運び屋になってしまい、その現場を後輩の画策だと思われるが目の当たりにして世の不条理と子供は自分の失敗を親のせいにすると嘆くが、稲村家の親子は互いに人のせいには意地でもしない姿勢で踏ん張って生きていた。
人の弱さと強さをたっぷり見せられたが、終演後は不思議と胸糞悪さは無くスッキリとした気分で映画館を後に出来た。その理由は田中裕子はじめ、佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優さらにまわりを固める俳優女優陣が素晴らしかったのもあるが、自分の運命を受け入れて頑張って生きる姿を一貫して見ることが出来た事による。
最後、髪を切られるためにエプロン?をかぶった田中が空を見上げ涙ぐむシーンは、見る人によって様々な心理描写を引き出すシーンであったと思う。わたしには私は間違ってないと言っているように思えた。
フェリー乗り場でのシーン、自分にとって特別な夜も他人から見れば普通の夜という感じの言葉に深く頷いた。
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