Tribe Called Discord: Documentary of GEZANのレビュー・感想・評価
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アンダーグラウンドの雄、GEZAN初のドキュメンタリー作品
4人組ロックバンド、GEZANによるアメリカツアーを描いたドキュメンタリー作品。
以前から興味のあったGEZAN。
ようやくそのライブを観ることが出来たのは2019年春の渋谷のライブハウスにて。
真っ赤な衣装に真っ赤な照明、女性よりも長い髪を振り乱し、シャウトを繰り出すマヒトゥ・ザ・ピーポーに感化され、モッシュにダイブにと大暴れする客を予想し、チキった結果2F席でゆっくり鑑賞したのが初ライブのときだった笑。
それから数カ月後に公開された今作は彼らの4thアルバム「Silence Will Speak」のレコーディングの為、アメリカに向かった際に平行して行ったツアーの一部始終と帰国後彼らが主催するフェス「全感覚際」の模様を収録した内容の作品。
ライブ映像が素晴らしいのは言わずもがなだが、ライブを行う傍ら、その土地ごとの文化に触れ、様々な感情に時に悩まされ、時に勇気づけられるメンバーの激動の日々も伝えたいメッセージなんだろうと感じた。
ラストの「DNA」でのマヒトの力強い歌声を聴いていつか「全感覚際」に参加してみたいと強く感じた。
またアメリカでのある地の案内人にどんな音楽をやっているんだ?と聞かれた際に、即答で「Punk」と答えるギターのイーグルタカがめちゃくちゃかっこよかった笑。
GEZANとの接触があったからのドラマではなく、ずっと続いてるリアル。
意外にも(?)、GEZANを称える内容ではない。
さらには彼ら自身をそこまで描いてない。
アメリカツアーを通じてリアルを切り取る。
GEZANとの接触があったからのドラマではなく、ずっと続いてるリアル。
そして彼らが大阪堺で作ったリアルの映像。
これぞGEZANなのかも。
バンドの凄さをまったく”説明”してないのがスゴいです。
その面は、切り取った音、演奏映像、客の表情ですべてを語ってる。
GEZAN、ないしマヒトさんの人間の部分も同じ。
スッと人に近づけるって魅力の部分をまったく構成に入れてない。
でも見てたらわかる。
アメリカをとらえた映像がまた素敵ー。
アリゾナの広さとか、クズが集まってそうなライブハウスとか。
アメリカ行ってみたくなるー。
ライブハウスの客がほんとクズみたいな人が多くて;
でも素敵やなぁ、と。
そして自分はああいう風にはなれないし、なりたくないな、と。
俺は俺なりの、クソ真面目なりの音楽の感じ方をしてやるぞ!ってな決意が芽生えたり。
あらためて全感覚祭ってすごいフェスだったんだなー、と興奮し続けたり。
『Tribe Called Discord:Documentary of GEZAN』
音楽の力と一人の人間が感動で世界の何かを変えることができる可能性について心を新たに頑張ろうと思った。パンクというジャンルの予備知識なく見に行ったがいろいろなことについて考えさせられた。みんな頑張ってより住みやすい世界を作ろう!
監督もGEZANもファンもみんな元気で、次の作品、この映画見て世界観がどう変わるかとても楽しみにしています!
今池シネマテークありがとう。東京、名古屋に続く上映うまくいきますように。
桃源郷だと思った。 さまざまな場所でのライブ、伝える側も受け取る側...
桃源郷だと思った。
さまざまな場所でのライブ、伝える側も受け取る側も、それぞれが全てをさらけ出し、その瞬間を興じる。
アメリカの差別的な現状を体感して感じた衝撃、感じた分だけ表現として伝わって来る。
人種も世代も関係なく、ダイレクトに突き刺さる表現に圧倒された。
異国の地でも求められる彼らのメッセージ。彼が行ったんじゃなくて呼ばれたんだ、そう確信する物語だった。
求められる事が本質だとしたら、本質を生きる彼らの貴重な記録映像だ。
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