9人の翻訳家 囚われたベストセラーのレビュー・感想・評価
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関心はするが、感動には至らない
知人がやたら推していたので見てきました。
前半がとにかく退屈でしたが、中盤からはそれなりに楽しめました
しかし最後まで見て、満足感が残ったかと言えば、そうでもなく。
いえね、ミステリーとしてよく考えられていると思います。
本編でもちらっと出てくるように、アガサ・クリスティー的でもあるし
前半の退屈さが後半で覆されるのは「カメラを止めるな」を想起させます。
2転3転する終盤の展開、言葉のレトリックのみで相手を破滅へと追い込んで行く手法などは、西尾維新の戯言シリーズ(「クビキリサイクル」「クビシメロマンチスト」等)を思い出しましたよ。いや、うまいです・・ほんと。
ただ・・「で?・・それで?」ていう感じなんですよね。
「ミステリーのいいアイディア考えついちゃった」と言う以上のもの・・言い換えれば、映画的魅力を本作からは感じなかったんですよね。シナリオで勝負するなら、序盤から謎とフックを散りばめて牽引するべきだし、後半のちゃぶ台返しで前半の退屈さの帳尻合わせをするなら、せめて登場人物たちのキャラクターで牽引したいところですが、どうにもキャラが弱い。9人の翻訳家も、彼らを集めた社長も、ちょっと魅力に乏しいなと感じました。
過度な期待をしなければ、見る価値は間違いなくあります。
2回見たら評価がまた変わりそうな映画ですが、2度みたいという気にならなかった時点で、わたしには合わなかったのだろう・・という事でこの点数でご勘弁を
フランス味が濃くて、そのあたりで好き嫌いが分かれそう。冒頭のシーンで思ったことは多分正しいです(がっつりネタバレ)
映画は本と書店が炎に包まれて焼かれているシーンから始まります。「本に関する映画なのに本にリスペクト薄いスタッフなのか?!」と憤りますが、後でこれは逆なのだと気付きます。あのシーンはいわばジェノサイドです。だって本の悲鳴が聞こえてきそうな映像だったし。そして映画は焼き殺された本と書店と文学を擬人化したような恩師の弔い戦であり復讐劇です。
映画の最中犯人は何度も何度も同じことをいうのですが、正直薄い言い訳のように感じてあまり深く考えませんでした。殺している。許せない。結局あれは真の動機なので、映画中私たちはずーっと告白されているようなものだったんだと思いました。繰り返されるそのセリフがどれだけガチなのか始め気付きませんでした。
犯人は最近大事なものを失ったというシーンがあります。それがなんなのかそのシーンでは判明しないのですが、それは本であり、あの大事な書店であり、恩師なんだと思います。
被害者が出たあたりで計画を止めないのを不思議に思うのですが、復讐心が思っているのより何倍も根深い。ミステリー物に馴染んでいるとアルアルだと思いますが、一度人を殺したことがある人は、また殺します。なのであの事態を予想できなかったとは思えません。でも復讐したかったんだと思います。
この文学に対しての情念の描写がねっとりしていてフランス映画風でちょっと苦手でした。
残念な一作
9人の翻訳家が集められての
密室的なミステリーを期待して
見に行ったので…
何か違うって言うのが一番の感想です。
色々いいたい事ありますが
やっぱりここから
言わなきゃ行けないかな…
話がちっちぇえ
わかんないだけど
世界的に同時に翻訳本が出るとか
何かそんなにすごい事なのでしょうか?
今時ひとつの小説がでることが
何か世界的な唸りになるんでしょうか?
オイラにはよくわからなくて
どうにも話に載れませんでした。
好きなシーンはいくつもあったし
刑務所での最初は誰が犯人なのか?
犯人がわかってみると
捕まってるのはこっちかい!
みたいなとことか
実はこいつらグルなのかーい
みたいなとことか
部分的には楽しく見れたのですが
なーんかどうでもいいんですよね…
うーむ何か残念なんだよなー
虚構と現実
随分と大胆な構成だった。
いや、久方ぶりにミステリーらしいミステリーを観たような感じがする。
バラけたピースが瞬時にカチッとハマり1枚の絵になる感覚を覚える。
端的に言えば復讐劇なわけなのだが、最後の最後まで分からないし、囚われたベストセラーとはよく言ったものだ…入念なミスリードが最後まで続く。
事実は小説より奇なりってのがまさにコレで…おそらく仕掛けた側の計画は、途中で挫折するのだ。ただ1点を除いて全部喋ってるようにも思える。勿論、周到な防御策は張ってあり、そのおかげもあって完全に瓦解する事はなかったのだが。
結局のところ、トリックのほぼ全てを僕らは知る事になってた。
なのだが、それが真実かどうかは疑わしいと考えてしまうのだ。推察の映像化って手法を当て嵌めてしまう。ただこれも、ちゃんとした答え合わせは本編の中でしてありはするんだけど、何故だかその推察を肯定するのではなく、それとは別のトリックに関連付けようとしてしまう。それ程までに、推察の内容に信憑性を抱けないでいるのだ。
いわゆる、邪推してしまうのだ。
ただ、事が動き出すまでは本筋が何かさえ明示されない。その辺りは常套手段ではあるのだけれど、自分のコンディションもあって若干の睡魔に襲われる。
以降、継続的に睡魔は俺の瞼に悪さをし、所々ブラックアウト。
興味深いネタでもあったのだけど、残念だ。出版業界の内側というか、ベストセラーをベストセラーとする為の労力みたいなものが語られる。今はインターネットの影響で相当な損失を被ってるみたいだ。
後は翻訳家のスペックの高さというか…何カ国語も話せたりして驚く。いや、映画の中だけの設定なのかもしれんけど。
総じて、1回目よりは2回目の方が楽しめるのではないかと思う。
タイトルなし
ミステリー作品なので何かは起きる
だろうとは思ってましたが
ぐぐぐぐっとのめり込ませてくれる
なかなか面白い作品でした。
世界的ベストセラー小説「デダリュス」
このミステリー小説を各言語に
翻訳するため9ヵ国から翻訳家が
集められるんですが、
翻訳を行うのに隔離され、
制約もあるっていうこの設定が面白かった。
観た後で知りましたけど、
「ダ・ヴィンチコード」で有名な
シリーズ小説の4作品目の翻訳の際に
各国の翻訳家を地下室に隔離して
翻訳をさせたっていう
事実をベースにした設定なんだそう。
出版前に内容が流出したら、
売上に打撃があるでしょうし
出版元としては色々大変なんですね~
まぁそんな状況下でお話しは
進む訳ですけど、これ本当に面白い
作品なのかなぁ?なぁんて思った
部分も正直あったんですが、
ミステリー性が展開しスリラーな部分も
含んで加速度的に進むあたりがどんどん
面白くなって目を離せなくなりました。
9人の翻訳家っていう位なので
様々な言語が入り乱れるシーンは
ドキドキ感とスピード感があって
見応えありました~。
知らない役者さんが多かったですが
「テリーギリアムのドンキホーテ」にも
出演していたオルガ・キュリレンコさん、本作でも美しかったです😍
楽しい終末世界へ。
質の良い推理小説を読んでいる時の感覚、あの快感を味わえる映画作品だった。
小説を書く者、翻訳する者、小説を売る者、登場人物の全員が本に関わり、物語の全てが本に関わっている。
読書が好きで好きでたまらなかったあの頃を思い出しながら観ていた。
ミステリーっていいな、と再確認。
「誰が、なぜ、どうやったのか」「一体何のために、何をしたのか」を少しずつ推し図りながら読み解いて鑑賞する楽しさと刺激。
私の考えなど簡単に外れ、物語が遥かに越えてくれる喜び。予想外の展開、ひっくり返る思考。
奥深い真実が示された時のどうしようもない切なさ。
美しく構成と鋭いストーリーの前にひれ伏すしかない。
文学への愛と執着、人間への愛と執着。
曲者キャラが揃う中、「原稿の流出」という事件はなんだか地味に感じてしまい、最初はローテンションだった。
しかし、「種明かし」が幾つも連なるごとに驚愕のテンションが重なり、後半はもう高まる一方。
行ったり来たりする舞台と時間の演出もお見事。
洒落にならない悲劇も起きていくけれど、振り返るとロマンに溢れた物語でもある。
謎に包まれた著者に会いたいと、最新作を一早く読みたいと、を素直に吐露した彼女。
アニシノバの狂信的で純粋なファン心理は非常に人間らしくて良い。
しかし「デダリュス」の表紙がかなりダサいのがずっと気になった。
もう少し品があってスタイリッシュなデザインにすればいいのに…と、本が映るたびに思ってしまう。
大学で研究されるほどのベストセラーなら尚更。
存在しない小説だとは知りつつ、デダリュスを読んでみたい気持ちは抑えられない。暗証番号は覚えた。
しっかりしたミステリー
ENIGMA 自分の物は自分で守るべし
レビュワーの琥珀さんにオススメされたのでちょっと遠方まで足を伸ばして観に行ってきました。あまりフランス映画って観たことなかったのですが面白かったです!
なんか犯人の正体がわかった後の中盤からは怒涛の展開でしたね。え?ええ??えー!みたいな。登場人物が各人一癖も二癖もありそうなのですが、その辺はけっこうサラッと流され中盤からはアレックスに集約されていきます。単なる作家好きかと思ってたらメッチャ頭良いわ~。というか最初っからお爺ちゃんの復讐の為だったんですね。最初のシーンに繋がった時には「あーなるほどねぇ」でした。
逆に謎めいた美人翻訳家カテリーナを演じてたオルガ・キュリレンコに大した謎はなかったという結果に。そういや結局最後はどうなったのでしょう?ハッキリしないで終わるのがフランス映画っぽい?
EU圏内だと色んな言葉に翻訳しなくちゃいけないので出版社って大変ですね。先ず利益の薄いギリシャから殺そうか?ってセリフはちょっと面白かったです。しかし、根本的に本が出版されるだけで、あそこまでおおごとになるのか?って所にどうしても疑問を感じてしまいました。本を読むのは大好きですし、寝る前はベッドで本を読む習慣がある人間なのでネタバレされたらメッチャ腹立つのはわかるのですが・・・ヨーロピアンならやりそうなのかな?っと思って検索してみたら翻訳家を地下に閉じ込めたって所が実話の部分らしいですね。しかも原作者ダン・ブラウンの許可済みだったようです。ダン・ブラウン怖ぇぇ!
華麗に騙す爽快感が無く減点
出版前のベストセラーの翻訳のために集められた9人。
極秘で進められたはずの翻訳作業のはずが、ネット上に一部が公開され
これ以上の公開を避けたければ金を払えと脅迫される。
序盤はその犯人は?がメインであったが途中からどうやって?なぜ?が中心になっていく。
そこ辺りまではそれなりに面白かったんだけど、だんだんグダグダに。
この手の話で仕掛ける側が主人公の場合、如何に華麗に悪いやつらを引っ掛けるのが重要でカタルシスを得られるんだけど...
自殺者が出たり、ヒロインが撃たれたり、自分自身も死にそうになったりと、本来は敵地に飛び込むリスクをおかす必要が無いのに、わざわざ面倒なことをするから自分たちも危機的になってしまう。
復讐ならもっとスマートなやり方があるでしょう。
モヤモヤが残って減点。
ノレず…
どんでん返しの新感覚ミステリー
犯人が物語中盤に明かされて物語が進んでいくわけですが、どんでん返しとはいえ、ただのどんでん返しではなく二転三転した展開ありきの結末なので、圧巻と言わざるを得ません。非常に素晴らしく綿密な脚本だと感じました。
ここからちょっとネタバレになってしまうのですが、私がとくに印象に残ったシーンは、社長と翻訳家たちが戦うシーンです。戦うとは言っても、アクションシーンではなく心理戦に近いようなものですが、追い詰められた社長エリックが翻訳家たちに銃口を向けます。ピンチに陥る翻訳家たちですが、対抗すべくエリックが分からない多言語の会話で打開策を話し合います。拳銃を持つエリックは優勢であるはずですが、翻訳家たちの多言語会話の様子に圧倒され逆に追い詰められていきます。武器を持ち優勢であるはずのエリックが丸腰の翻訳家たちに追い詰められていく様子はとても面白いシーンでした。まあ結果はエリックが結局引き金引いちゃうんですけど。。
次々と明かされていく物語の真実、そして結末を知ったとき、きっともう一度見返したいと思うはずです。そんな素晴らしい作品だと思いました。
竜頭蛇尾
ファーストデーにとりあえず観とけろ鑑賞
ダヴィンチコードの制作陣というくらいの
知識で臨みました
感想としては
見た目ほど中身もなく凡庸な内容でした
ダヴィンチコード観たときと同じような印象でした
一応ミステリーなので結末は伏せます
作者不詳の世界的ヒットのミステリーの最新作の
出版権を獲得したブラック企業の出版社社長がエリックが
漏洩しないよう9人の翻訳家を幽閉して翻訳させます
翻訳家は田舎の大屋敷の地下室で通信機器を取り上げられ
厳重に管理されますがプールや娯楽施設
豪華な食事は提供され過不足は無さそうです
この辺に関してはブラックではありません
翻訳家9人は多国籍で色々クセがありそうですが
ありそうなだけであんまり気にしなくて良いです
とりあえず妙に若い英国人のアレックスと
小説の登場人物のコスプレをしている(らしい)
色んな意味で危ない女のロシア人のカテリーナ
あとは中国系、スペイン系とかいます
翻訳は元原稿を毎日少しずつ渡され翻訳していきますが
アレックスは全然進めないで居眠り
カテリーナは続きが読みたくなりスーツケースの暗証番号を
テキトーに入れて取り出し原稿を忍び込んで読んだりします
そんな中で原稿がネット上に漏洩しエリックが脅迫を受け
犯人は誰かと発狂します
色々怪しそうな動きをしている翻訳家が怪しいと
なりますが実際怪しいことをしています
エリックは翻訳家の部屋をしらみつぶしに捜索します
なんか脅迫文に内容がウソではない証明なのか新作小説の
一節が入っていたり話が進んでいってるんですけど
情報が少なすぎて置いてけぼりです
登場人物はその作中の人気小説の内容を部分的に取り上げ
言い合っているのですがそんなもん知りません
そういうのって実在する古典小説とかでやるならわかりますが
ダメ映画によくある
「作中の登場人物が皆知っていて観客に教えない情報」
と言うヤツです
コレやられるともうただ観ているだけになります
あとはもう話が勝手に進んでいき勝手に終わり
「ふーん」で終わりです
途中事後の刑務所でのシーンも
エリックが面会しに行く方なのかされる方なのかわからないように
している演出がありますがコレも最大の問題があります
そんなことより周辺情報が判らなすぎてどうでもいいのです
死人も出ますが
取っつけたようなきっかけから出るのであんまり重みもありません
全体的に作り手が観客にスリルを与える謎だと思っている事が
どうでもよくなってしまってしまうのですから問題です
どうも最近ミステリー映画に当たりがないです
もう一度観たくなる!芸術的で上質なミステリー
そういうこと~、良作!
サスペンス好きの人にオススメです。
私は最初の火事で気づけ無かったです。
途中でデダリュスの著者の伏線に気づけたら‥。
希薄
現在と過去を交互にみせる話の進め方は好みなのでそこは楽しんでました。
折角9人もいるんだし、それぞれ何か掘り下げがあるのかと思えば一部の人は存在薄いし、レベッカの人は何かあるのかと思ったけど肩透かしだなぁと。
第三巻の序章、だったかな、それを当てたからって翻訳者に選ぶの??と思いました。
復讐したかったし自白させたかったんだろうけど、関係ない人巻き込み過ぎでは…と思った。
ローズマリーは可愛かった。
展開は後半が怒涛。短いなぁと思ったら105分て本当に短かった。話の進め方も後半に何もかもネタバラシしていくのもとても好きなんだけどなぁ…!
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