「関心はするが、感動には至らない」9人の翻訳家 囚われたベストセラー 猫シャチさんの映画レビュー(感想・評価)
関心はするが、感動には至らない
知人がやたら推していたので見てきました。
前半がとにかく退屈でしたが、中盤からはそれなりに楽しめました
しかし最後まで見て、満足感が残ったかと言えば、そうでもなく。
いえね、ミステリーとしてよく考えられていると思います。
本編でもちらっと出てくるように、アガサ・クリスティー的でもあるし
前半の退屈さが後半で覆されるのは「カメラを止めるな」を想起させます。
2転3転する終盤の展開、言葉のレトリックのみで相手を破滅へと追い込んで行く手法などは、西尾維新の戯言シリーズ(「クビキリサイクル」「クビシメロマンチスト」等)を思い出しましたよ。いや、うまいです・・ほんと。
ただ・・「で?・・それで?」ていう感じなんですよね。
「ミステリーのいいアイディア考えついちゃった」と言う以上のもの・・言い換えれば、映画的魅力を本作からは感じなかったんですよね。シナリオで勝負するなら、序盤から謎とフックを散りばめて牽引するべきだし、後半のちゃぶ台返しで前半の退屈さの帳尻合わせをするなら、せめて登場人物たちのキャラクターで牽引したいところですが、どうにもキャラが弱い。9人の翻訳家も、彼らを集めた社長も、ちょっと魅力に乏しいなと感じました。
過度な期待をしなければ、見る価値は間違いなくあります。
2回見たら評価がまた変わりそうな映画ですが、2度みたいという気にならなかった時点で、わたしには合わなかったのだろう・・という事でこの点数でご勘弁を
>吉田さん
ありがとうございます!(先生はご勘弁ください笑)
私なんかの駄文に恐れ多いですが、書く作業を通じて、「ああ、自分はこう考えていたのか、だからの映画を好き(嫌い)なのか」と気付ける事も多いので、また時間が取れたら書いていきたいなと思っています!
猫シャチ先生の映画レビューが好きで会員登録せず月2、3回ブックマークから新しいレビューが出てるか確認してました!
ですがここ一年ブックマークは同じ画面しか写しません
とても寂しくかんじます!
気が向いたらアニメの映画の感想をレビューして欲しいです笑