「練りこみ不足」ぼくらの7日間戦争 みるさんの映画レビュー(感想・評価)
練りこみ不足
この映画は明らかな脚本の練りこみ不足を感じます。
まずこの映画は1988年の実写版「ぼくらの七日間戦争」が下地になっていますが、全く別のオリジナルストーリーになっています。
本来こういう映画を作るにあたって一番大事なのは「主人公たちが正しいこと」だと思います。でもこの映画では冷静に考えると主人公たちは何も正しくありません。なのに感動的な音楽を流し、感動的風なセリフを言い、感動的にキラキラと輝く演出をします。
主人公たちも「マレットを匿えば犯罪になる」って最初言ってましたよね?
じゃあなんで匿ったの?途中からいい話風になって全然そのことにふれなくなるし…
最後いい話風に終わらせたけどあの両親は犯罪者なんですよ?
ぜんぜんいい話じゃないよ…
あと大人たちは「あさま山荘事件」みたいに建物の壁を重機で壊すシーンがありますけど、壁を壊さなくても普通に窓から入ったらいいですよね?
「あさま山荘事件」が壁をわざわざ壊したのは犯人が銃を持っていたからですよ…
この映画では銃なんてでてきませんよね?だから重機なんか使わなくても窓から入ればいいのです。仮に窓にバリケードがあっても、相手は銃を持ってないからゆっくりバリケードを外せばいいだけです。
「いい話風」に作品は終わりますが、結局主人公たちが大人にやったことは暴力だけ。
それを感動的な曲に合わせてエンドロール。
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