劇場公開日 2019年12月13日

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「等身アニメとして見るには古臭いし向かない」ぼくらの7日間戦争 Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0等身アニメとして見るには古臭いし向かない

2019年12月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

 この作品の原作は未読ですが、今作はほぼそれに準じる内容なのでしょうか? スマホを始めとして1985年当時の昭和から現代風に洗い直してあるとは言え、正直ストーリーの立て付け・演出の時代遅れ感が払拭されていません。コレジャナイではありませんが『イロイロ違う』感が沸々でした。

 そもそもこの手の内容でまとめるにあたっては、作品としてキャラデザインや美術などの世界観をこんな風にしてはいけません。ニュアンスを巧く伝えるのが難しいのですが、この手の内容であれば設定や世界観をデフォルメしてソッチ方向の雰囲気に整えるべきで、現状では視聴する際の心構えのチャンネルが食い違ってしまい、そのため当初からあり得なさばかりが際立ってしまいます。
 そのイメージを『等身』的な方向性にしたせいで、節々に非現実的な違和感を感じてしまい、なかなか物語に入っていけない状態です。対象も小〜中生向けっぽいテイストにしないと上記の意味で説得力がありませんし、ならば主人公も中学生にすべきで、今更高校生劇でこんな『昭和』ドタバタは馴染めないと考えます。
 或いは当初からそのつもりだったかも知れませんが、ならば宣伝が巧く行ってないとも言えるかと。まァでもオチがアレではハナから対象はソッチではなく一般向けを意図したものでしょう(サスガにヲタ向けではない)。ならば尚更脚本も演出もチープです。更に画質までもスクリーン向けとは言えず、全てが中途半端に終わってしまいました。

 駄作とまでは言いませんがサスガにあまり頂けない作品で、一言で言えば古臭いしダサいです。良かったと思えるのは展開を7Daysに区切ってテンポよくパッケージした点だけ。こう云う作品は残り時間を気にしてしまう傾向にありますが、そんな気分だけにはならなかったので。
 寧ろこう云う作品こそが『アニメには向かない内容』だと個人的に感じている次第です。

 以下個人的な愚痴ですが、首都圏から地方に移住して残念なものの一つが、見られる映画の少なさです。そんな折、久しぶりに見られた作品なのにコレってのがチョット‥‥

Geso_de_Nyoro