劇場公開日 2020年7月23日

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「シンプル展開と海底洞窟で恐怖増す」海底47m 古代マヤの死の迷宮 みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0シンプル展開と海底洞窟で恐怖増す

2022年8月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

複雑なストーリー展開の作品が多い中で、本作は、極めてシンプルなストーリー展開で描くサメパニック作品だった。薄暗く入り組んだ海底洞窟が舞台なので、全く予測ができない神出鬼没のサメの出現は、意外性100%であり、これほど恐怖感がある作品だとは思わなかった。

本作の主人公は、女子高生のミア(ソフィー・ネリッセ)。彼女はクラスメイトと馴染めず、義理の姉妹となったサーシャ(コリーン・フォックス)とも不仲な状態が続いていた。父親の提案で、義姉妹はサメ鑑賞ツアーに参加することになるが、急遽、サーシャの友達、アレクサとニコールに誘われて、4人で海底洞窟の探検ダイビングをすることになる。彼女達が神秘的な海底洞窟に到着した時、突然、巨大なサメに襲われる。その後も、迷路のような海底洞窟のなかで、執拗なサメの攻撃を受け、酸素ボンベの残量も少なくなり、洞窟脱出までのタイムリミットが迫ってくる・・・。

サメパニック作品は夏の定番ともいえるが、本作は、海底洞窟という閉所、迷路を舞台にしているので、サメの出現が全く読めない。さらに、カメラは彼女達を追っていくので、彼女達と帯同しているような臨場感があり、サメの出現には、彼女たちと共に恐れおののくことになる。

特にサメ退治の秘策、奥の手はなく、彼女達は、オンタイムで状況判断し最善手を探していく。その方がリアルであり先の展開も読めないので、サメの存在がより不気味に感じられる。最後まで繰り返されるサメとの攻防は、泥臭く、決め手がないのでハラハラドキドキの連続である。

主人公が探検ダイビングに行くまでのプロセスが伏線になっていて、終盤に、意外な形で巧みに回収される。その後、後日談的な展開をせず、その場で物語を終わらせているので、スッキリしたラストになっている。ラストの切れ味が良い。

シンプル・イズ・ベスト。本作は、シンプルな展開でサメの恐怖を存分に体感できる作品である。

みかずき
ねもちゃんさんのコメント
2022年8月8日

みかずき様
ご無沙汰しております
どんな作品にも冷静な目線のレビューにはつくづく感心いたします
この作品を無性に観たくなりました
なので!これから真夏の夜のシャーク・ムービーショーを勝手に開催します!

また、レビュー覗きに行きますね!

ねもちゃん