「やはり前作には及ばないのか」海底47m 古代マヤの死の迷宮 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
やはり前作には及ばないのか
低予算であるためサメを極力映さず、しかし確実にそこにいるという恐怖を見事に演出した前作からの続編。
今回もサメ映画ファンを喜ばせてくれる作品ではありましたが、やはり前作の閉塞感には及ばないというのが正直な感想です。
○あまり活かされない盲目設定
光の届かない古代迷宮に閉じ込められたため、目が退化したという設定のサメ。
これは予告段階からわかっていたので、この設定をどう上手く活かすのかと期待していたのですが、ほぼ活かされずにただただサメにとって不利な要素に。
目が見えないのなら音や匂い、水の振動により敏感になっていそうなものですがそういうのは特になく、見えないからベラベラ喋っているところを普通に素通りする。
かと思えば明らかに目が見えていると思えるような襲い方をしてくる。
というかそもそもサメって匂いに敏感な生物なのでは……?
○古代迷宮である意味
舞台が古代マヤ文明の遺跡なのですが、ほとんど(9割9分)意味がない。
普通に海底洞窟で作っても話が通じる。
せめて遺跡らしいギミックとか、迷路っぽい描写が欲しいのですが、迷う以前にサメに襲われては取り敢えず逃げる、ということを繰り返しての脱出なので迷っていると肌に感じられない。
焦燥感や閉塞感は明らかに前作の方が上です。
○食べられて当然のキャラがいない
マイナス要素ではありませんが、今作でサメに襲われるのはみんな善良なキャラばかり。
ヘイトを集めそうなキャラはいますが、そもそもダイビングに参加しない。
悲惨さを出すという意味でアリだと思います。
結論としては、「やっぱり普通に目が見えて開けた場所で襲ってくるサメが一番怖いよね!!」である。
でもなんだかんだおもしろかったです。
続編に期待。