「教授は芝生を歩くのに、芝生を踏まない真面目なトールキン」トールキン 旅のはじまり kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
教授は芝生を歩くのに、芝生を踏まない真面目なトールキン
古英語ぐらいすぐに訳せる生徒ばかりの名門高校。古英語ってのは、ほぼドイツ語のように聞こえる現代英語とはかけ離れているのですが、ラテン語、ゴート語など様々な言語を学びたくなったトールキン。自分で作った言語(エルフの話す言葉)をライト教授に聞かせると、フィンランド語に近いねなどと指摘されたりする。
第一次世界大戦の塹壕で負傷しながらも親友ジェフリーのことを心配するトールキン。このフランス・ソンヌでの凄惨な戦場と過去の青春時代を交互に描いてあるのですが、彼らが単に上流階級のおぼっちゃまだと思っていたら大間違い。「世界を変えよう」という誓いのもと、閉塞感のある世界に不満を持っている頭のいい子ばかり。トールキンの妄想世界にもしっかりとついてきて、ファンタジー世界を語り合ったりして、彼の「指輪物語」の原型が出来ていたのだ。
戦場では部下のサムだとか、ミドルアース、オーク、ホビットという言葉が登場するだけでワクワクさせられ、『ロード・オブ・ザ・リング』がいかにして誕生したのか?と興味深く鑑賞できました。やっぱり仲間、そして最愛の人。まさかゴラムの言う「My precious」はこのエディス?なわけないか・・・
とにかく美しい映画。手を絡ませ、キスをするだけで、どうしてこんなに泣けるのだろう。ジェフリーの生死は見てる側まで心配させられたし、戦争に対するやり場のない怒りもファンタジー世界の怪物を生み出していたのだろう。エルフ語だけは全然わかりませんが、孤児だった彼の心の奥底まで見せてくれたような気がします。
エディス役のリリー・コリンズも綺麗だったのですが、彼女の少女時代の子が気になります。顎が割れていたので、ダグラス一家の娘かと思ってしまった・・・
コメント、というかご報告、ありがとうございました。
一昨日の横浜は、アイルランド応援団の歓喜で夜の街が緑色に染まってました。
応援の一般人も巨漢だらけ^_^😵