「佐々木すみ江さんを偲んで」もみの家 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
佐々木すみ江さんを偲んで
2020年映画館鑑賞40作品目
わりと映画comの住民の評価は高い
このサイトに限らず他人とは好みが合わないのであまり参考にはしていないが
なるほどこういう映画が好きなのか
僕はニートや引きこもりになったことはないし身近にも誰一人としていない
だから引きこもりになるような人の気持ちはわからないし共感はできない
だから評価が今ひとつなのかもしれない
もちろんこの作品を高く評価したからといって引きこもりを経験しているということにはならない
優しい映画である
美しい映画である
戸塚ヨットスクールのようなスパルタの世界でもない
マリンスポーツではなく百姓やらせたら良かったのに
登校拒否を続けている主人公が東京から富山の自立支援施設に移り住み出会いや別れや近所の婆さんの死や出産立ち合いなどを経験し再生する映画である
主演女優は中村ゆりや徳永えりと同様に地味な美人さんだが演技はなかなかうまい方
コメディーに走りがちだがコメディー要素は低い
緒形直人の芝居が観れるのはわりとレアである
最近では『64』で殺人犯役をやっている
『予備校ブギ』の頃は売れていたのに
どうしちゃったんだろう
舞台を中心に活躍しているんだろうか
中村蒼演じる憧れの男性が埼玉に戻って学校の先生になると発表したときのヒロインと隣の元ヤンの温度差が大好き
獅子舞で婆さんと戯れるシーン大好き
もうすぐで亡くなるんだろうなと虫の知らせを感じたら本当に亡くなった
高齢者の一人暮らしは亡くなってから数日経って発見されるから悲惨である
出産シーンはもう少しリアルにした方が良かった
産んだ直後の母ちゃんはあんなに美しいわけでない
そういえばもみの家に来た子たちの経緯は元ヤンが紹介してくれているがその模様の映像はなく具体的な詳細は一切ない
ヒロインも虐められていたわけではない
パヨクなら日本人の醜い姿をありのままに誇張して描ききりドヤ顔するだろうに
それをしなかった
だからこそ美しい映画なのだ
あと『もみの家』の「もみ」は「樅」ではなく「籾」だった
棚田でもないんだから手作業でやることもないだろうと農村地区に住んでいる僕は痛感するのだが教育の一環なのだからそういうことではないんだろう