「ボヘミアンラプソディーと似ているが…。」ロケットマン Film_Montageさんの映画レビュー(感想・評価)
ボヘミアンラプソディーと似ているが…。
物語の大筋は、「ボヘミアンラプソディー」とほぼ一緒。主人公がゲイであり、世界的なスターになっていく所も酷似している。では、何が違うのかというと、やはり製作に名を連ねるマシュー・ボーンの存在だろう。
マシュー・ボーンと言えば、「キック・アス」や「キングスマン」でお馴染みで、おそらく「キングスマン・ゴールデンサークル」の時に出演していたエルトン・ジョンと意気投合して、今作が作られたと思う。(情報が既出であればすみません)
なので主演がタロン・エガートンなのも頷ける。しかも随所にマシュー・ボーンを意識した演出が多々あり、マシュー演出を好きな人間には楽しめる部分が多くある。
しかしながら、タロン始め出演している全員が歌が上手く、ミュージカルシークエンスもすごく良かった。
生まれながらに愛を求めて、酒やドラッグに嵌っていくという王道のストーリーではあるが、子どもの頃から抱きしめてほしいと願い続けた彼が、スターになってすべてを手にしても得られなかった愛に向き合い、自分で自分を抱きしめるシーンは感動した。あと、バリーが変わらぬ友情を持ち続けてくれたのが大きかったのだと思う。今年観た映画の中で上位に入る作品だった。