「Discover a record... and Rock'n Roll. エルトン・ジョン向け?」ロケットマン アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
Discover a record... and Rock'n Roll. エルトン・ジョン向け?
何となく「エルトン・ジョンに忖度してそうだな~。まだ存命だからかな~」っなんて思って観てたら、制作総指揮エルトン・ジョン!さらに制作会社のロケット・ピクチャーズはエルトン・ジョンの会社!!なるほど、自分で作った自伝なら仕方ないか。
エルトン・ジョンに関しては大して思い入れがなく、アルバム「黄昏のレンガ道」とベストアルバムを聴いた事があるぐらいです。若い頃は変な格好して無茶苦茶やってたという話は知っていたのですが、やっぱりバラード歌ってる印象が強いですね。そんなエルトン・ジョンの半生を描いた作品ですが、個人的にはイマイチ乗れませんでした。
もちろんタロン・エガートンはとても頑張ってたと思います。ちょっとした仕草がエルトン・ジョンっぽく、顔は似てないにしろ上手く雰囲気作ってるなぁっと感心しました。彼の代表作の1つになるのは間違いないでしょう。
しかし何でだろう?今一つ自分の心に響かなかったのは。曲がストーリーに上手く馴染んでいないというか、ミュージカル仕立ての所も「ララランド」や「グレーテスト・ショウマン」がヒットしたので、同じようにやってみましたって感じがして。何だか不自然さが目立った気がするんですよね。後、「俺子供の頃から孤独だったんだよ!可哀想だったんだよ!」っていう不幸アピールを自分でやってる気がして。うーん、上手く説明できないですけど、表現者ならそういうの自分で言っちゃダメなんじゃないかなと。逆に中盤のドラッグ漬けのサイケデリックな描写は面白かったです。
確かにエイズ基金に多額のお金を寄付してたりするのは偉いなぁっと思いますが、映画としてはエルトン・ジョンが作った、エルトン・ジョン(とそのファン)向けな印象で、観てて部外者みたいな居心地の悪さを感じた次第でした。