「ヒーローになりたい」僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング canzouさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒーローになりたい
高校生の姪っ子と一緒に鑑賞。正月中親戚巡りやイオンの初売りに連日連夜連れ回されもうへとへと。しかも明日から仕事だというじゃないか。むり。圧倒的にむり。そんな僕に一歩踏み込む活力をくれよ、と言わんばかりに劇場へ赴いた。
出掛けに奥さんから、「31にもなっていつまで少年ジャンプなの?」と言われた。
そんなの、いつまでだって少年ジャンプに決まってる。Hey!Say!JUMPだって、令和になっても平成ジャンプじゃないか。いつまでだって、男は少年なのだ。わかってくれとは言わん。『友情・努力・勝利』という数々の名作漫画達に、生かし生かされてきた人生だ、今更捨て置くことなどできるわけもない。諦めたらそこで試合終了だよとか、海賊王に俺はなるとか、お前はもう死んでいるとか、自分の生き方を決定づけてきたのはそれら名作達、少年ジャンプなのだ。今炬燵で君が読んでいる姪っ子の本棚から借りてきた少女漫画のそれと、なんら変わりなんてない。無いのだ。などと、この鬼嫁に言えるわけもない。帰るのが見る前から怖い。
抜群に良かった。一作目も非常に楽しめた。ヒーローとはかくあるべきが頼もしい。そうそうこれだよ、31歳にもしっかり刺さるぞ。たまらないな。みんな頑張っていた。たまらない。そう、ヒーローはたまらなくかっこいいんだ。
お決まりとかそういうのはこの際置いておこう。代々紡がれてきたものの上に僕らは立っている。ペガサス流星拳があり、かめはめ波があり、螺旋丸あってのデトロイトスマッシュだ。
おいおい、そんな寂しいこと書いている君よ。君は一体、『いつからこれが最終回だと錯覚していた?』。これじゃ君は完全にヴィランにいなされた市民と一緒じゃないか。
絶望的状況に陥った時、だれが来てくれるんだっけ?ヒーローが、どんな思いで、どんな風にそいつらをぶっ飛ばしてきたか、知らないとは言わせない。PLUS URTLA。作中よく言われる言葉だが、「もっと先へ、さらに上へ」という意味だ。大丈夫。その時はちゃんとくる。『私が、来た!』って言ってくれる。
なお、姪っ子は緑谷くんが、僕は爆轟くんが好きだ。帰り道、「やっぱ○○がいいよね!」とやいのやいの言いながら帰ってきた。奥さんが、炬燵で昼寝して目覚めぬうちにこれを書いている。