劇場公開日 2019年10月11日

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「なんて心地良い作品なんだろう」空の青さを知る人よ 白波さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5なんて心地良い作品なんだろう

2019年10月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

本当に良かったです。
原作は超平和バスターズ、あの三人がまた集まりました。
それだけで嬉しいんですよね。結構多いんじゃないでしょうかそんな人。
最初っからウサミチ出て来たりケータイ等の小物にまで、随所に遊び心も感じます。
三人が楽しんで作っている空気が良いですね。
あとメインキャストが見事、皆ぴったりでした。
(しかし歌はみんな微妙だったような…演出?)
特に吉沢亮、しんのと慎之介の演じ分けは本当うまかった。
途中からこれもしかして?って思ったけどエンドロールで驚きましたよ。
楽器を使った演出もすばらしく、そこに色々な意味を含ませていたと思います。
さり気なく、二人に姉妹機を持たせてるのも心憎いですよね。
その他カメラや音の入れ方も良く、あいみょんの歌がまた良かった。
メロもですが、こういった心情の歌詞を作るの本当にうまいですよね。
この作品の最後のパーツはあいみょんの歌でしょう。
本当にぴったりとはまっていました。
あとたまたまでしょうけど、吉岡里帆が出演している作品の主題歌というのも面白かったですね。(主演した映画「音量を上げろタコ」であいみょんの作った主題歌を歌っている)
だんだんとクライマックスへと突き上げる感じも良い。
そしてエンディングはこれしかないような置き方。
それにしてもなんて心地良い作品なんだろう、エンドロールではもうずっと微笑みながら観ていました。

本作はいわゆる「秩父三部作」の三作目に当たるので、これでおしまいだと思うと少し寂しいですね。
本作は青春劇ですが、むしろ大人の方がチクリとくる事が多い気がします。
昔どこかで夢や想いを諦めた人への、ちょっとしたエールにも感じました。
本当、とてもすてきな作品でしたよ。

白波