劇場公開日 2019年10月11日

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「【切なく美しい青春ファンタジーアニメ 世代を超え万民の心に響く作品】」空の青さを知る人よ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【切なく美しい青春ファンタジーアニメ 世代を超え万民の心に響く作品】

2019年10月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

 冒頭、少女がゴダイゴのガンダーラをベースで弾いている場面で一気に気分が上がる一方、”この映画のメインターゲット層は知らないのでは”と余計な心配をする。

 が、杞憂であった。ガンダーラの歌詞を知っている方がより良いのかもしれないが、知らなくとも十分メッセージが伝わる映画であったから。

 ・二親を亡くし、幼い妹を育てるために町に残る選択をした姉
 ・夢を叶えるために都会に出る事を決意し、その姉を誘ったが断わられショックを引きずる少年(で、13年後に起きる不可思議な出来事)

  13年の時空を超え、夫々の抱えていた想いや鬱屈が幾つかの出来事を切っ掛けに、徐々に解されていき、美しいラストへ昇華していく過程が素晴らしい。

  長井龍雪監督作品は、子供が高校時代観ていたが私は初見である。その作品の素晴らしさは人口に膾炙しているので期待はしていたが、今作は予想を遥かに上回る素晴らしい作品であった。

<青年期を過ぎた者が観ても、現在の自らの生きる姿勢を考えさせられる、優れた作品である>

NOBU