劇場公開日 2020年3月20日

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「消えない傷と記憶」CURED キュアード MARさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0消えない傷と記憶

2020年3月28日
PCから投稿

怖い

興奮

ゾンビパンデミックが起こった世界が舞台。治療法が見つかり、一部はゾンビから元の人間に戻った、「CURED」として社会復帰を目指していたが、不信感をぬぐい切れない国民とCUREDとの間に起こる軋轢を描いた作品。

CUREDは、ゾンビだったころの記憶が残っている為、それに蝕まれ苦しむ主人公。ゾンビに襲われ死んだ兄弟の妻である義姉、甥とともに生活していたが、同じくCUREDである友人の不審な行動により歯車が崩れ始める。そして兄弟の死の真実が…。

ここの所、飽和状態(⁉)にあるゾンビ映画の中では、異色を放っていると言える本作。
序盤から中盤は、CUREDと国民、政府それぞれの存在と関わりや、主人公の苦悩について描かれ、終盤はお約束とばかりにゾンビパニックが町中を襲う。

全体を通してどうだったかと聞かれれば、面白かった映画と言えるが、HP等を見る限りでは、(ゾンビという壮大なフィクションではあるが)パニック状態での政府の在り方や、差別問題等をメインに扱った映画のような印象を受けたが、そういったメッセージ性はそれほど感じられなかったし、かといって往年のゾンビ映画のようなドンパチ、スプラッターを推しているようにも見えず、もう一つ起爆剤が欲しい感じ。

本作の伝えたいところ、見せたいポイントというのが何なのかイマイチわかりずらかった。

とはいえ、なかなか独特な映画ではあるので、スカイラインやアイアンスカイのように、忘れた頃にフッとレベルアップした続編が観たいとも思った(ジャンル全然違うけど笑)

MAR