「このシナリオ⁉」KIN キン Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
このシナリオ⁉
デニス・クエイドが、主人公の義理の父親だと最初、分からず見ているバカな自分がいることに後から気が付いた。デニス・クエイドと言えば、ピーター・イェーツ監督の「ヤングジェネレーション(1979)」や、そのほかには韓国映画がそのまま何食わぬ顔で作った「リバイバル 妻は二度殺される(2015)」のもとの作品「Frequency(2000)」など色々あるが、ハリウッドの俳優の中でも"正義感"という言葉がしっくりとくる俳優の一人なのだが、すみませんでした。Mr.クエイド。
それと逃げる主人公の義理の兄弟を追いかける悪党に、「スパイダーマン(2002)」で、はにかんだ時にニコッとする顔がハンサムガイのハリー・オズボーン役のジェームズ・フランコ。ある意味、凄味のある悪役をこなしている。
ストリー自体は、いろいろな映画のシナリオからインスパイヤーしてそれをパズルのように継ぎ合わして完成したものなので、自ずと面白くないわけがないような作りで、根本的なものは、日本人の好きなシュワちゃん主演の「ターミネーター(1984)」や「ローリング・サンダー(1977)」のような追跡劇となっていると思われる。
ジェームズ・キャメロンも実は、TVシリーズ「アウター・リミッツ(1963)」の“Soldier”と“Demon with a Glass Hand”をパクったとして、訴えられ、見事に敗訴をしている。
エンタメ情報サイト、dobi.comがこのように揶揄している。「ちょっとだけ“ターミネーター”、ちょっとだけ“新しい時代の到来”そして有望株と思いきや残ねェ~ン、思いっきりズッコケている。」似たサイトのRogerEbert.comはこのようにコメントをしている。「 ロードムービー、家族向けドラマ、暴力的な犯罪映画、そして突飛なSci-Fiスリラーの狭間で、まとまりに欠け、時には、収拾がつかないものが、荒削りで、現実味のないものとなってしまっている。」
デニス・クエイドやジェームズ・フランコが脇役だったので、かろうじて映画として成立しているようになったが......。しかし、ラストに出てくる女性FBI捜査官は何だったのか?疑問。