アポロ11 完全版のレビュー・感想・評価
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人類の大きな躍進を追体験!
月面着陸50周年記念作品。
Amazon Prime Videoで鑑賞(字幕)。
事実は映画よりもスペクタクル。全世界が注目した人類初の月面着陸を追体験出来る素晴らしいドキュメンタリーでした。
ナレーションや当事者へのインタビューを一切廃しており、まるで一本の劇映画を観ているような感覚になりました。
結末は分かっています。アポロ11号は月面に見事着陸し、アームストロング船長の名言と共に人類史に刻まれました。しかし、無事成功するかどうかハラハラさせられました。
3人の乗組員。NASA管制室のスタッフや技術者たち。大きな躍進を見守った世界中の人人。…当時の熱狂ぶりと歴史に残る偉業への挑戦に懸ける熱意が映像から迸っていました。
4Kリマスターされ美しく蘇った高精彩な70ミリ・フィルムの記録映像が凄まじい臨場感を醸し出していて、映画館に観に行かなかったことをめちゃくちゃ後悔させられました(笑)。
※修正(2024/06/02)
彼の孤独を知るのはアダムくらいでしょ。
映画「アポロ11 完全版」(トッド・ダグラス・ミラー監督)から。
この作品は、当時の映像と音声が作り出した、ドキュメンタリー。
だから、私も50年前を思い出しながら、当時の興奮が蘇った。
あえて、作品に対して評価するつもりもないが、
メモしたフレーズを眺めてみると、気になったのは
「彼の孤独を知るのはアダムくらいでしょ。
月の裏にいる47分間、コリンズは孤独と戦っていたのです。
静かの基地から戻る仲間と落ち合い、地球へ帰還します」
アメリカの有人月面着陸で一躍有名になってのは、
ニール・アームストロング船長とバズ・オルドリン飛行士だが、
司令船パイロットを務めた、マイケル・コリンズの役割が、
とても大きかったことを再認識した。
2人が着陸船で月面に降下している間、
月周回軌道上で司令船の操縦、月面の写真撮影などを行ったため、
コリンズ自身は月面に到達していないが、その功績は大きい。
誰とも連絡が取れない47分間を、光も電波も届かない月の裏側で、
彼はどんな気持ちで過ごしていたのか、計り知れないけれど、
本当に、お疲れ様でした・・と声を掛けたくなった作品である。
P.S
私の記憶では「静かの海」だったが、作品では「静かの基地」。
そこだけが、ちょっぴり違和感を感じたなぁ。
P.S(2)
50年前に、ほとんどミスもなく「有人月面着陸」ができたのに、
どうして、今の技術でできないのか、私の興味は続いている。
「イーグル」と「静かの海」
衝動的に
どーしても観たくなって観てきました。
紙と鉛筆の時代に…
凄いとしか言いようがないです。
ドキュメンタリーやのに
ワクワク楽しかった!
アラーム「1202」ドキドキした。
(結末知ってるのにね)
ロマンあるよねー♪
映画館で観れて幸せです。
世界(人類)映像遺産級のドキュメンタリー映画
【2019年7月28日(日)に、109シネマズ名古屋において鑑賞】
まず、映画の冒頭、アポロ11号を搭載したサターンⅤ型ロケットを載せた移動式発射台が、消防車などが並走する中、移動運搬用のクローラートランスポーターによって39発射施設の発射定点に向かって、低速度ながらも進んでいくシーンから、米ソ冷戦の副産物として生まれたものを開発するアメリカの国力の物凄さに圧巻されました。
驚いたのは、打ち上げ当日(1969年7月16日)の朝、アポロ11号に搭乗する3人の宇宙飛行士(ニール・アームストロング船長、バズ・オルドリン飛行士、マイク・コリンズ飛行士)が乗車した車両が発射台に向かっている途中に、第3段ロケット(S-ⅣB)の燃料タンクで燃料漏れが見つかり、修理を優先してカウントダウンの中止=発射の延期も検討される中、最終的には3人の宇宙飛行士が宇宙船に搭乗したため、打ち上げまでのカウントダウンを続行したままで第3段の燃料タンクの修理を行ない、最終的には発射の1時間前に修理を完了させて、燃料漏れがなくなったことを確認できた→予定通りの時刻に発射することができたという事実です。
そして、発射シーンの映像は、近年になってアメリカ国立公文書記録管理局(NARA)とNASAによって発掘された、70mmフィルムで撮影された高画質な映像も含めて、今まで見たアポロ計画のドキュメンタリー作品やドラマ作品(テレビ作品、劇場用映画作品)でのアポロ11号の発射シーンの映像よりも、迫力満点でした。
また、動力降下による月着陸船「イーグル」の月面着陸の模様の実際の記録映像は、今回、初めて、母船(司令・機械船)「コロンビア」とのドッキング解除(切り離し)から動力降下開始、そして、月面着陸までのフルバージョンで取り上げられました。
当初の予定よりも早く降下してしまった上に、そこへ「アラーム1202」と「アラーム1201」の警報が相次いで鳴った時の月着陸船の2人の宇宙飛行士(アームストロング船長、オルドリン飛行士)と、ジーン・クランツ氏をはじめとするヒューストンの有人宇宙船飛行管制センタ-の管制官たちの交信のやり取りのシーンもありましたが、緊迫した事態の中、最終的に、「コンピューターのデータのオーバーフローが原因なので問題はない。着陸は続行だ」と管制官たちが指令を下した後、降下用の燃料か残り少なくなった中、最終的にアームストロング船長が月着陸船を手動で操縦して、静かの海の平らな場所に無事に着陸させたシーンは、映画『ファースト・マン』よりも感動的でした。
何よりも圧巻なのは、月面着陸後の月面での活動(その中には、当時のニクソン大統領との電話による会談もありました)の模様よりも、月面活動を終えた2人が月着陸船「イーグル」(の上昇段)で月周回軌道に戻り、1人で留守をしていたコリンズ飛行士が乗る母船「コロンビア」とランデブー&再ドッキングする過程のシーンですが、双方から撮影された最接近→ランデブー→再ドッキングの映像を画面分割映像で描いていたのと、コリンズ飛行士が、「アームストロング船長らの月面着陸の映像を見なかったのはお前ぐらいだぞ。さぞ、孤独だったであろう」という地球上の管制官たちによる問いかけに対し、「全てのアメリカ国民の存在があったので、月の周回軌道を飛行中の『コロンビア』に1人で留守番していた時も、孤独感はなかった」と返答したシーン、そして、再ドッキング後の交信で、「再び3人が一緒になり、全員で地球に戻ることができる」と喜ぶシーンが特に印象に残りました。
さらに、アポロ11号からの最後のテレビ生中継放送の中で、アームストロング船長が、「アポロ計画に携わった全てのアメリカ人、人類初の有人月面着陸という偉業を見守ってくれた世界中の(数億人の)全ての人々に感謝します」とスピーチするシーンの映像もありましたが、このスピーチから、アポロ11号の月面着陸の偉業は、アメリカ国民だけでなく、全世界からも注目されていたことが伺えました。
ちなみに、大勢のアメリカ国民や世界各国からアメリカに来た大勢の人々が、ケネディ宇宙センターの広大な敷地内や周辺の海岸などに集まってアポロ11号の打ち上げを見守るところを映し出した映像には、日本製(オリンパス製?)のカメラを持った、日本人と思しき男性の姿も写っていました。
エンドクレジットのバックでは、アポロ宇宙船の組み立ての工程途中を撮影した映像や、地球帰還後の数週間の隔離生活から解放された後、全米各地や世界各地を周って凱旋パレードを行ない、英雄として歓迎された3人の宇宙飛行士と、彼らを迎え入れた人々の熱狂ぶりの映像もインサートされていました。
何はともあれ、現代の映像デジタル補正技術によって、50年前に人類が達成した偉業の実際の記録映像の数々が、最近の映像のような鮮、明な4Kの高画質映像となり、ドキュメンタリー映画として公開されましたが、名古屋に遠してまで、本作品を見に行った甲斐がありました。
本作品は、人類史に残る世界映像遺産的な記録映像として、後世の人類に伝え、残していくべき史上最高のドキュメンタリー映画だと思います。
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