「様々な生き方や個性があるものです」シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢 SHさんの映画レビュー(感想・評価)
様々な生き方や個性があるものです
強烈な個性、個の力といったものを見せつけられる作品ではあったけれど、最も印象に残るのはつくり出した偉業というものよりも、人間の生き様というものだった。
言葉少なで頑固な主人公という設定の割に、いやだからこそなのか、発せられる台詞が強く響いてくる。
決して魅力的な人物像を描いているわけでもなく、前半などにおいては意味不明な言動に怒りさえ覚えたけれど、一人一人の生き方に不思議と共感を覚えてしまった。
理解するまで・されるまで、時間がかかるものだ。生きていくことはなんと難しいことなのか!
時を越えて目に見えるのは物だけでしかないけれども、本当の価値は消えていく個人個人なのかもしれない。
とまぁ意外な思いを持ってしまうような、伝記というより、ヒューマンドラマ的な要素が強い映画だった。
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