「写真を撮ること、見ることが好きなひとに観てほしい。」浅田家! ryoさんの映画レビュー(感想・評価)
写真を撮ること、見ることが好きなひとに観てほしい。
もともと、実在のなりきりコスプレ家族を撮った「浅田家」は結構好きな写真集でした。その写真のインパクトが強烈だったこともあり、却って「マニアックな写真集をモチーフにした映画」という思いが先立ち、何とは無くその延長線上のストーリーで終始するのかと勝手に想像していましたが、良い意味で期待が裏切られます。
肩肘をはらない「写真」の面白さ、あるいは「紙焼き写真」の本質的な価値を、素直かつ巧妙に表現しており、なかなか良くできた作品だと思いました。自然災害と写真とが織りなす社会的メッセージ。タイトルの「!」が伏線となるビックリのオチが放つ家族愛。それらがエンドロールで流れるガーシュウィンの「ス・ワンダフル」でつながるという、とても洒落たツクリです。
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