「滲み出る「1回で理解させないといけない恐怖症」」浅田家! Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
滲み出る「1回で理解させないといけない恐怖症」
予告を何度も観たし
今週はこれくらいしかって感じだったので観賞
感想としては…
とにかく長すぎました
くどく説明的な演出
テーマからだんだんずれてきれる後半
キャラのわかりづらい主人公
悪くは無いけど惜しい感じ
実在するフォトグラファー浅田政志の実話をもとにした今作
父からカメラを貰った幼少期から写真に興味を持ち
専門学校も出た政志ですがあまり写真に打ち込むことなく
ブラブラしていたものの変化していく周囲の兄やガールフレンド
そして父から言われた「なりたいもんになる」をきっかけに
家族にコスプレさせてみんなで写る写真を撮り始め
その写真で東京に進出する事になります
この写真が作中では「面白い」ようなのですが
果たして評価されているのかされていないのか
描写があんまり上手くないので雑誌社に持ち込んでも
相手にされず個展を開けば面白いと言われ
この浅田家の写真集を出したら最初は売れず
でもそのうち評価されて賞も受賞します
どっちなんだという演出にモヤモヤしました
ついでに政志のキャラクターもいまいちよくわかりません
次第に同様の演出を含めた家族写真を依頼を受けて
撮りに行くようになりますがその矢先東日本大震災が
発生し撮影した一家の安否が気になった政志は
被災地へ向かいますが手がかりがなく避難所で
写真を洗って持ち主に返そうとしている大学生
小野に出会いそれを手伝うようになります
そこで政志は父親が行方不明になったままの
少女莉子に家族写真を撮ってくれと依頼されますが
家族が皆揃っていないのに僕には撮れないと
断ってしまいます
その後父の誕生日に実家に帰ると父が脳出血で
倒れてしまい兄と病気がよくなるよう祈願しにかつて
写真を父に撮って貰った神社へ行ったときに
父が常に写っていない莉子の持っていたアルバムを
見たときのことを思い出し
家族写真は撮れると東北に戻り莉子の家族写真を撮ります
なんかもうこの辺も回りくどく感じました
要は父が写真を撮っていたんだから莉子の家族写真に
父は写っていなかったというだけなんですが
そのために実家に帰るといったエピソードを入れ
しかも説明を全部繰りかえします
あとこの映画の主人公は浅田家全員だと思うんですが
後半は政志中心になってしまい
政志もいまいち何考えてるのかわかんない
キャラのままなのでなんかモヤモヤしたまま
最後まで行ってしまう感じになるのも
残念でした
この最近の邦画の
「1回観賞で理解させないといけない恐怖症」
は何とかならないんでしょうかね
配役の演技は良かったし表現だけで理解させる
事も全然可能なはずなのに惜しい感じがしました