劇場公開日 2019年4月20日

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「さよならレボリューション」主戦場 くーにー62さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0さよならレボリューション

2019年11月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

歴史修正主義者たちの呆れた妄言は、もはや一顧だにする価値などないことは今さらながら明白なのだが、彼らがこれまでいかに虚言を弄し、誇張し、糊塗してきたかを客観的に、根気よく解きほぐしていく過程が小気味いい。
名古屋や大阪での慰安婦像の展示をめぐる騒動に暗澹たる思いを抱いてきたが、あの問題にどのような立場をとるのかが、その人の民度をはかる一種のリトマス紙となる(芸術作品としての良否はこの際措く)。要するに、品性下劣な政治家に最高権力を与え続けているおめでたい国に住み、せっせと働いて彼奴らを食わしている現実が腹に据えかねるのである。人間の尊厳を徹底的に踏みにじってきた過去の過ちに真摯に向き合わず、あまつさえなかったことにしようとする悪魔の所業に非を唱えることは、極めて真っ当である。映画は、この点を指摘しているに過ぎないが、それをすらリスクと捉える勢力が中枢にいるという日本の現実。そして飼いならされている衆愚。さよならレボリューション。

くーにー62