「人に優しくできるヤツを見ると、優しくしたくなるだけ。」五億円のじんせい bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
人に優しくできるヤツを見ると、優しくしたくなるだけ。
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これ好き。面白かった。
世間をガッカリさせたくないから(実は、世間を裏切る度胸がないだけ)、「ミライちゃん」と言う模範的なヨイ子を演じ続ける事から逃げる為、自殺願望を抱いた少年の話。いやさ、借金完済してから死のう、っと所は立派じゃないですか。人として。
約4億9930万がロトだったり、スマホ裏の五千円札が最後のカウンターだったり、伏線の甘さは気になりますし、何と言っても「暗い画質」が残念です。が、それを差し置いても面白かった。絡む人達、出逢う人達、稼ぎの手段、一つ一つのエピソードが楽しいのと、「最後はアスカちゃんとの涙の物語が待っている」とダダ漏れのラストへの期待から、楽しみながら見れました。6歳の望来クンとアスカが屋上で抱き合ってる姿とか、涙を誘うし。盛岡龍の小悪党だか大物だか、ワルなのか良いやつなのかが判らない所も良かった。
優しくしたいと思わせるヤツと、そうでないヤツがいるだけ。
違うでしょ、やっぱり。人に優しくできるヤツと、そうでないヤツがいるだけ。「優しくしたいと思わせる望来クン」と、「人に優しくできるヤツら」の一期一会の物語は、「死ぬ死ぬ詐欺の少女が遂に逝くか?」と言う場面に望来が駆け付ける場面で終わります。が、この子の「かまってちゃん」を治すのは大変だと思うんだよねw
監督はムンソンフォさんと言い、広島出身だそうで。今年は「町田君」と言う同系統の作品がありましたが、俺は断然こっちの方が好き。好みは人それぞれなんでしょうけど、佳作が完全に埋もれてしまった感は、あります。
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