「タイトルなし(ネタバレ)」ドラゴンクエスト ユア・ストーリー Ventoさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
あえて言わせてもらうと非常に惜しい作品です、まず最初に断っておきますが、自分は5プレイ済みで、そしてシリーズとしては5はそこまで好きではありませんでした、面白かったのは事実ですが、No.1と言われれば否と答えます、ですが、この映画を見てこんなに5を支持している人が居るんだという事を認識できてまずそこに感動しました、映画はその思い出を上手くアレンジして再構成している内容なので見ていてお金をかけたアンソロジーと感じました、一応賛辞を送っております。
皆さんの言うように、最後のあのフリーズ現象さえ起きなければ、夢から覚める事なく私達は気持ちよく映画を見終えることが出来たでしょう、最初はロムカセットのバグ演出まで模倣しているのかと個人的にマジかっ!と思いながら、数秒後に世界の説明が入り、ゲームに夢中になってる奴くたばれ的説教が始まります。
なるほど、確かにこれはPTA視点で見れば至極正しい意見を仰っております、ゲームに逃げず、現実と戦わなければリアルな経験値は1も入らないのですから。
ここまで娯楽が進歩し、テレビゲームが爆発的進化を遂げ、数々の名作が生まれ、時代の生き証人として私世代の人は礎となり、今のバーチャル世界が生まれたのであれば、自ずと答えが見えてきます、夢は消えるから夢なのです。
夢を覚ましたくないというエゴからバーチャル世界があるならば、それも一つの現実になります。
タバコ、酒、ギャンブル、そしてゲーム、全てはまやかしの存在です、現実が辛いからまやかしを望んだ結果、残ったものがそこにあります、それら全て少なからず背徳感が存在するのです、だから楽しいと感じられる、気持ちいいと感じられる、ずっとしていたいと思える、ゲームとはそういうモノなのだと今も思いながらゲームを楽しんでおります、だからこそ飽きずに出来るのかもしれません。
無意識に社会というルールの中で自由に旅が出来た場所、その最初の道を作ってくれたのがドラゴンクエストだったんだなと思います、個人的には6が好きです、映画中に音楽が流れたときは少し舌打ちしたくらいです(褒め言葉)
なので、始まりからラストまでは素晴らしい演技でした、しかし、着地を失敗したかな?という感じで残念です、僕の中でソードアートオンラインのヒースクリフとのバトルが出てきてしまったので、パロディしてるのかなとも思ってしまったくらいです。
つまりウイルスではなく、バグという形でリュカの精神がゲームに影響を与えた結果、ミルドラースが本来の強さ以上の力を手に入れ、逆に歴代ドラクエのデータ然りワクチンを外部から入れることで、倒せるようにすれば、個人的には面白かったんじゃないかなと思いました。