「そんなことはわかってる」ドラゴンクエスト ユア・ストーリー hahahaさんの映画レビュー(感想・評価)
そんなことはわかってる
ドラクエは1から8までプレイし、それからは仕事を理由に手を出せないでいますが、5は何度も何度もプレイしました。
データがよく消えるんですよ。ほんと。
でもまたやり始める。次はどんな人生にしようかなと。そんな興味がない人から観たら無駄だと思われる時間が楽しかったのを覚えています。
この映画というか山崎監督が言いたいこともわかります。そこが良いと言う人がいるのもわかります。
でも怒ってる人達も僕もたぶん根本は同じツッコミを入れてるはずです。
「そんなことわかっとるわ」
と。
最後の、虚構で何が悪い!という展開は各プレーヤーが意識的に又は無意識のうちに自問自答している部分だと思うんです。
歳を重ねれば重ねるほど、
ゲームしてる暇があったら勉強しなきゃとか、
仕事の本読まなきゃとか
子育てについて調べなきゃ…介護、相続…
でもこの時間があるから頑張れるんだ!って自分の声を自分で消しながらプレイしないといけなくなるんです。
そんな自分の中で何度も繰り返した問答を、第三者からドヤ顔で、良いこと言ったっしょ?的なノリで言われても白けるだけなんです。
この映画は、例えば夢の国で○ッキーの頭を山崎監督がとって、虚構だ!大人になれ!と言った後に、同一人物の山崎監督が頭を戻して、それでも夢の国なんだ!楽しもう!って叫んでるようなもので、ただただナンセンスだし、そういうことを言いたいなら、もっと上手くやってくれよ!って言いたくなります。
○ッキーに思い入れが無い人達からは、面白いという声も出るでしょう。でもそんな人達はそもそも夢の国に行くでしょうか?この映画の客層でしょうか?
この展開をしたい映画なら、そんなことはみんな知ってるよ。じゃあどうやってその自分だけの場所、思い出を守っていく?などなど、その先を見せて欲しかった。