「言われているほど悪くない」ドラゴンクエスト ユア・ストーリー trasanさんの映画レビュー(感想・評価)
言われているほど悪くない
ネタバレ含みます。
映画に関してはドラクエの世界を 3Dで追体験できたしドラクエの世界のモンスターは
迫力や感触が表現されていて見応えがあった。
ビアンカとの結婚までのストーリーは
どんなストーリーになるか楽しみしていたが
期待通りドット絵でイメージしていたビアンカ
イメージそのままで、告白の受け入れ方の
セリフとか表情とか最高に良かった。
過去の主人公とのストーリーをもっと
見たかったが、告白に至るまでの経緯や
酒場のシーンや雰囲気は丁寧に
描かれていたと思います。
(ビアンカにとって都合の良すぎるストーリ
となっていたが、これは仕方ない)
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さてラスト付近の展開は
ドラクエが好きな人ほど物語の世界観を壊し裏切られた気分になるかもしれない。
ゲームのような流れでラスボスが復活し全員で倒し そのままエンディングへ一直線に終わらせることも出来たが、それをしなかったのは何故か?
確かに予想していた流れとは違うが
見たかったシーンとは違うかもしれないが
もしそのままエンディングを迎えたら
翌日には何も残らななかったかもしれない。
私はあのラストのおかげで過去遊んだ
自分の楽しかった体験が蘇って
ユアストーリーとはこういう事かと
納得しメッセージも受け取れた。
ドラクエの世界において主人公=プレイヤーであることは映画においても一切ぶれていない。
映画のタイトルにもユアストーリーと
大きく描かれており
冒頭ゲームで始まるシーン(少し長く違和感を感じる。いきなり世界のストーリーに入らない)のも、その為の配慮と表現だろう。
堀井雄二が65歳、すぎやまこういちに
至ってはもう88歳の年齢も関係していると
思う。
この先再びドラクエを映画化する
チャンスがあるわからない中
人生の主人公は自分。冒険は果てしなく続く。自分を生きろと。どうしてもメッセージを強く伝えたかのかもしれない。
映画は一見単なるゲーム回顧坊向けの映画に見えるが、未来への希望も示している。
今回映画のストーリーに不満がある
若者は、数十年後にドラクエの世界を直接VRで体験し自分だけの望むエンディングを迎え
思いを晴らせばいい。
ドラクエ5発売(1992年9月)から今回の映画化までもう約27年。時の流れとゲームの進歩は早い。映画化までにかかった年月より早く
その日はあっという間に来るのかもしれない。
私は今回の映画監督のことは知らないが、
堀井雄二はゲームクリエイターなので
プレイヤーとのストーリーが未来に続く
今回のストーリーのエンディングを選び
支持したような気がする。そうあって欲しい。