劇場公開日 2019年4月27日

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「作品が全て…」ビル・エヴァンス タイム・リメンバード shantiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0作品が全て…

2019年5月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

知的

ズバ抜けたミュージシャンのドキュメンタリーは作品もさる事ながら、知られざる人間性にスポットを当て、関係者のインタビューを紡ぎつつ、その人物を露わにしていくのが、そもそもの狙いのようだが、総じて人間性は控えめに言っても良くない。むしろ、ダメな部類に属する。彼らにとっては残された作品が本質であり、現実であって、肉体を持つ人間そのものはその作品を生み出すための道具であり、無価値な存在にさえ思える。人間としては不幸極まりない。ただし、作品は人の歴史が続く限りは未来永劫に残り続ける。「天賦の才」とは当人が持つ人間性を無視したところに生じて、時代を超えた万人の中にある人間性へと突き刺さるものを生み出す不幸な人物の異常な才能ということか。それだけに、天才は独りドラッグでしか癒されることがないのかもしれない。それは、万人は与り知らない自明の理なのだろう。

shanti