「すみっコとひねくれっコ」映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
すみっコとひねくれっコ
すみっこが大好きな“すみっコ”たち。
リラックマを生んだサンエックスによる人気キャラを映画化。
全く知らなかったが、昨秋サプライズ口コミヒットとなり、どんなものか見てみた。
しろくま、ねこ、とかげ、ぺんぎん?、…生き物だけではなく、
とんかつ(の脂身)、えびふらいのしっぽ、たぴおかなど食べ物まで。
かたつむりならぬ“にせつむり”、ざっそう、ほこり、おばけなどなどなど、自由発想のキャラたち。
そんなユニークでキュートなキャラたちによるほのぼの物語。
キャラの発想は喫茶店などで隅っこに座る日本人を反映。
他にも、自分探し、人見知り、恥ずかしがり屋、食べ残し、独りぼっち…。
共感するキャラも居るのでは?
さてさて、この映画の物語は…
喫茶店の地下室で、一冊の絵本を見付けたすみっコたち。
すると、その絵本の中に吸い込まれてしまう…!
「桃太郎」「マッチ売りの少女」「赤ずきんちゃん」「アラビアンナイト」…すみっコたちが有名童話の主人公に!
そんな中、迷子の“ひよこ?”と出会う。
すみっコたちは元の世界に戻ると同時に、ひよこ?の家を探す大冒険をする。
ひよこ?は果たして何者か? 何処から来たのか?
その正体はなかなか悲しく、すみっコならぬ現代っコ。
そんなひよこ?とすみっコたちのほんのひと時の交流。
確かにちょっとウルッときたし、心温かく癒された。
すみっコたちの台詞は無く、V6井ノ原と本上まなみのナレーション、原田知世の主題歌も優しい。
でも惜しむらくは、物語性。
メッセージ性や童話と絡め、あるように見えて無い。
もっと巧みな内容だったら…。
大人こそ響き、大人も泣けるとの評判だったが…。
やはり子供が喜びそうなキャラありき。
キャラや雰囲気に癒されるが、もし疲れてる時に見ていたら、このほのぼの世界に誘われ、心地よく夢の中へ…。
あくまで薄汚れた私奴ことひねくれっコの意見です。