「成田凌の演技見たさに見ました。 映画を見る前に、インタビューを読み...」窮鼠はチーズの夢を見る haginoさんの映画レビュー(感想・評価)
成田凌の演技見たさに見ました。 映画を見る前に、インタビューを読み...
成田凌の演技見たさに見ました。
映画を見る前に、インタビューを読みましたが、目をうるうるさせるようにしていたということで、ついそこを見てしまいました。
子犬のようにまとわりつく成田くん、すごいいじらしくて可愛かった。
好きだと言われると嬉しくなり、断れずにフラフラする恭一のことを嫌いだといいながらも、大学から諦めきれずに一途に思い続けてしまうのは、理屈じゃなく、どうしようもないことで、それは痛いほどわかりました。
ノンケな相手に好きといい続けて、自分を受け入れてもらおうとしようとか、かなりの勇気だと思う。拒まれたら生きていけなくなるくらい辛いはず。
大倉は…興味は全くないですが、ジャニーズなのにそこまで?とはびっくりしました。本当に体当たりの演技を頑張ってました。監督は基本順番で撮影したそうで、その最初の戸惑いから、今ケ瀬が次第にいなくてはならない人になっていくところへの移り変わりはよかった。
恭一は、誰にも優しく、淡々とくるもの拒まず、本当にその人を好きじゃないだろうに、つい優しくしてしまう、ずるいやつ。あれは女の子も勘違いしちゃうよね。
ゲイが集まるクラブへ一人で行ったのは、今ケ瀬を探しにいったのかと思ったけど、自分なりに理解しようと思ったのですね。
でもどうしても受け入れられずに泣いてしまうシーンが良かった。
あと、レストランで同じ席に着いた恭一と元彼女、今ケ瀬と今ケ瀬の元彼の4人の視線だけの映像。お互い楽しそうに会話をしてるけど、実は視線で探り合いしている感じが凄かった。
全体的に言葉少なく、そういう目での会話、カメラワークがさすが行定監督だなあと思った。
そして、今ケ瀬と二人、ソファーでテレビを見ながら、ポテチを食べていて、今ケ瀬がテレビを見ながらも、ポテチを恭一の前に出して、それを恭一が食べるところがなんかよかった。
そしてラストシーン。ちゃんと婚約者に別れを告げて、今ケ瀬を待つと決め、部屋でゴミ箱に捨てられていた灰皿を洗ってテーブルに置き、いつも今ケ瀬が座っていた椅子に座るところ。何気ないシーンだけど、初めて恭一の一途な愛を感じました。