「鮮やかなピンク色があまりにも悲しい」システム・クラッシャー お転婆さんさんの映画レビュー(感想・評価)
鮮やかなピンク色があまりにも悲しい
もう少し、もう少しで軌道修正ができるのかも…と期待を抱かせながら常にああ、やっぱり…という絶望感が累積されていく。
感情と行動のバランスの取り方が生来通常より劣っていて、そのために周囲の、特に実親の理解が得られないことからさらなる二次障がいを負うことになっていく。
本人だってそうなりたくて生まれてきたわけでは決してないのに。
彼女は常に鮮やかな愛らしいピンクを身につけていて、それだけを見ると幸福感に満たされているかのようだ。けれど実際はどす黒い、鈍い混色が彼女の中も外をも埋め尽くしている。
そして当然の帰結のようなエンディングの後、エンドロールまでもが鮮やかなピンクなのがほんとうに痛ましい。
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