ベン・イズ・バックのレビュー・感想・評価
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ジュリア・ロバーツの孤軍奮闘
「薬物の怖さ」がテーマであるにも関わらず、その怖さを伝える手段がセリフばかり。
・ベンのかつての体験
・ヤク中仲間のエピソード
など
もっと映像で表現してほしかった。
またルーカス・ヘッジズの演技に抑揚が少なく、緊迫感に欠けた印象。対するジュリア・ロバーツの追い込まれていく演技は素晴らしく、タイトルの通り、彼女の孤軍奮闘という印象に終わった。
家族それぞれに共感
ステップファミリーの親子関係が興味深かった。継父は金銭的にも充分に息子の立ち直りの面倒を見ているがその視線は懐疑的だ。「黒人だったらとうに牢屋に入っている」、というセリフが響いた。国内のアフリカンアメリカンたち全員の心の叫びを代弁しているんだろう。
聡明な妹は、継父に従順なようでいて、最後には母との秘密を優先して、実践的に大事な役回りを務める。
最もやりきれなかったのは、ジュリア・ロバーツの演ずるところの母親の息子への向かい合い方。エネルギッシュ行動的だが視野が欠けている。優しい息子だな。薬中の自分に負い目があるからか。普通だったら「お袋ー、うざいんだよ。俺に構うなよ」でしょ。私も19歳の子の親なので理解できる。あなたは本当は特別にいい子、悪いのは他人、環境。そして何度でも騙される。 信じたいから。母親というのは常に、「私が 守らないで誰がこの子を守れるというの」、という思い込みが転じて、裏腹の結果を招いてしまいがちな存在なのだ。
ジュリア・ロバーツ、入神の演技。
まさか、ジュリア・ロバーツがここまで、母親の役に没入できるとは・・・。近年の作品では、アンジェリーナ・ジョリーが母親役を演じたイーストウッド作品、「チェンジリング」と双璧の出来でした。とにかく、見ていない方は一度、観てみてください。また、小さな動物にまで温かい配慮を見せる監督の演出にも好感が持てました。ある程度、予想はできたとはいえ、ハッピーエンディング(?)を暗示する終わり方も良かったです。観終わってから感じたことは、日本でも薬物汚染が報道される中、アメリカのような社会になっては絶対いけないのだ、という思いがより強まった、ということです。
依存性患者は嘘をつく
薬物依存で死にかけて現在治療施設に入所中の長男が、突如クリスマス前日に自宅に帰ってきてトラブルに巻き込まれる話。
相当酷いことを行ってきたらしく、突如の帰宅に家族も動揺。
最初は甘過ぎる様にも感じた母親もちゃんと厳しさを持っており愛情を感じるし、疎ましそうにしていた妹も…。
手を出すのか耐えるのかどう転ぶのかというところを孕みながら、愛犬にして恩犬のポンス君を助けると共に過去の因縁と対峙する長男と、彼を気にかける母親の物語で、ドラマは勿論サスペンスフルな展開も面白かった。
痴呆なのを良いことに絡むのは戴けない…。
エンドロールでじわじわ来る
終始切なかった。
素直な優しい少年なのに、薬物とそれに纏わる人たちによって人生を振り回されてしまっている。自分を愛してやまない母にさえ、伝えられない自分の状況や心の内。彼の孤独がすごく伝わってくる。
母は彼が逮捕されないよう、強い母親となって1人で彼をかばい、彼を守り、彼を探した。でも最後、警察に駆け込み「彼を逮捕して」と泣きながら必死にお願いする姿に「彼が生きてさえくれればいい。彼が死んでしまう前になんとしても見つけて」という母親の素直な気持ちが爆発するシーンには涙が止まらなかった。
終わり方について...
ミーティングでベンが話した「昨年のクリスマス」のエピソードとほぼ同じ状況で終了した。同じ悲劇が繰り返されてしまった、デジャブのような終わり方にエンドロール中切なすぎて涙が止まらなかった。「昨年のクリスマス」エピソードがこの映画の最大の伏線のように感じた。
薬物から肉体的精神的に抜け出しても、薬物に纏わる人間関係からなかなか抜け出すことが出来ないことに、彼らの背負うものの大きさを考えさせられた。
J ロバーツのワンウーマンショー
何か、ものすごく穿った見方をすると「ピーター・ヘッジスが息子ルーカスのために、ジュリア・ロバーツのネームバリューを借りて作った映画」。
出突っ張りで暴走するロバーツにイラッとしてしまいそうになるんですが、「母親はそんなもんだよ」と、自分自身をなだめながらの100分の長いこと長いこと。
取り敢えず、ベンとアビーの兄妹は良い奴らだった。愛車はSUBARU。ちょっとだけカーアクションやってくれても…そう言う映画じゃない?
最後まで我慢できたのに
ベンは、周りに疑われながらも最後までクスリを我慢できていたのに・・。結局、自分自身も大変だけど、周りも大変なんですよね、こういう事って。自分の子供がこうなったとしたら、守りきれるかな?
薬物依存の怖さについて勉強になる
細かなところを見ると、あんまりリアリティが無い。
シートベルトが引っかかって車を殴られるところとか、作り話だなと思うところは随所にある。
それでも、というか、むしろこの映画は、情緒に訴えかけるというより、薬物依存の実態をまんべんなく伝えることをテーマにしていると見るべきだろう。
なかなか抜け出せないというが、肉体的依存性もさることながら、薬物にまつわる人間関係から抜け出すのはもっと大変なようだ。
犬を人質に取られた(犬質か?)ことをきっかけに、薬物にまつわるいろんな人間を巡礼していくが、まず巡礼というがが先にあって、そこから犬を取られる、その犬は大切な家族、というような逆算的な作り方をしたストーリーに思えた。
ダメ。ゼッタイ。のテーマがしっかりしているから、作りは少し強引だが、見ていてとても勉強になった。
【そっけないと思ったタイトルが、最後は成程・・と納得できる佳作。】
ー ハートフルな母親愛を描いた物語かと思っていたら、冒頭から不穏な雰囲気を漂わせながら物語は進む。
途中からはサスペンス要素が強くなり意表を突かれた。
ストーリー展開は巧妙でグイっと引き込まれる。
ルーカス・ヘッジズ、ジュリア・ロバーツは勿論のこと、強く印象に残ったのはキャスリン・ニュートン。
この女優さん、とても魅力的で今後の活躍を期待したいな。ー
<私の率直な感想>
・ルーカス・ヘッジズ演じる青年が薬物依存症になったのは、ジュリア・ロバーツ演じる母親に起因するところが大きいのではないかと思いました。
・息子を助けたいのは母親として当たり前だと思うのですが、感情の振れ幅の激しい母親を演じたジュリアさんの姿が、私に、そう思わせたのかな・・、と思いました。
・記憶に残る映画でした。
<2019年5月24日 安城コロナシネマワールにて鑑賞>
クリスマスに帰ること
今まで色々あったけれど、クリスマスには帰りたいのかな?
ベンがどれくらいわかっているかは、わからないけれど家族の傷も深い。
そういうことがクリスマスって出てくる時期。
まだまだ回復には時間がかかりそうだけれど、生きていれば可能性はある。
家族のサポートの強さ
米国で問題になっているOpiate Addiction (これは、医者で出される薬を常習により中毒になっていく)で始まって、ヘロインなどに手を染めたベンが家族、特に母親の力によって立ち直っていくだろうという映画。
Beaufiful Boy という本も息子が麻薬中毒になり、それを父親が救おうとしている内容。ちょうどそれを読んだばかりなので、親が子を諦めず救おうとする気持ちが二重になり痛いほどわかった。
ただ、両方のケースは子供を信じたいけど信じられないという中毒の子供を持ったら、一生、子供を信じることができなくなるだろう。なぜかというと、いつどこかで、また、麻薬に手を出すかわからないから。完全に麻薬が抜けても、誘惑に弱いから。ニチコン、アルコール、ギャンブルなどの中毒もそうだが、それらに近寄ってはいけない。ベンの場合は麻薬のディラーでもあったから、中毒以上にこの組織がベンをほっておかない.
母親、ホーリーはベンが戻ってきた嬉しさに、最初、甘えさせているが、ベンに向かって直球を投げてベンの動きをみている。そして、信念があり、もう綺麗事では済まされない麻薬常習者に対する態度が出ている。義理の父の方がベンをもっと一人の大人として扱っているみている。
義理の父の言葉:『ベンが黒人なら、もう監獄に入っているよ』と、これは、義理の父が黒人だから使える言葉。他の人種だったら、人種差別になる言葉。
どこにでも麻薬の誘惑が転がっている社会。そこでどう生きていくかはあなた次第。でも、中毒になっても、見捨てない人がいる。
監督:ピーター・ヘッジズ、ベンの本当の父親が監督をしている。
タイトルなし
この映画
クリスマスイヴの1日
この家族のたった一時で
そしてこれから先も終わりはない。
ただ
この母がいれば この家族がいれば
いつか穏やかに過ごせる日が来るのでは
教会で妹達の歌声を聴いて涙するベンに
そんな希望が見えた気がしました
.
今回ベンが依存症に陥るきっかけとなった
鎮痛剤として処方される合成オピオイド薬
鎮痛剤等からの薬物依存の怖さを知りました
違う世界の話ではない
もしかしたら
身近に起こるかもしれない問題
.
「私だったらどうするだろう」
終始自問自答しながらの鑑賞
誰でも陥る可能性のある薬物依存の怖さ
よくある薬物依存症がテーマの映画ながら、その薬物が覚せい剤やコカインなどではなく、ケガ治療で処方されるオピオイド系鎮痛剤の依存というのがポイント。
つまりこの依存症は、知らぬ間に誰でも陥る可能性が高いところが怖い。
しかし本作は、そうした薬物依存への解決法を具体的に示さず、とことんまで突き放して描いている。
逆に言えば、そうやすやすと克服できるものではないという事の深刻さを表しており、依存症に陥った者もその家族も根気を要するのだ。
J・ロバーツ扮する時おり火が付いたようにヒステリックになる母親と、L・ヘッジス扮する苛立つとすぐ物に当たる息子。こういう細かい点でも、親子の共通性を感じさせる描写は上手い。
ラストは一見中途半端に感じるかもしれないが、“収まり”を良くするために、あそこでブッツリと切ってエンドマークにしたと解釈したい。
クリント・イーストウッド監督..........お前もか?
監督が、実の子供を映画に出演されることに対して、違和感を感じてしまっているものにとって、個人的に最初から評価は、できないでいるので、☆2に対して、これまた、このレビューを見た人は、違和感があるかもしれない。ここで言いたいのは、、この息子、第89回のアカデミー賞を獲った映画に出ているので、なおさら評価が低くなる。そんなことで評価を左右するなんてと、お思いの方は、突っ込まないではいただければ幸いなのだが...。ハリウッド映画界の人非人であることが決定的となり、そのため前回受賞者が、次の年のプレゼンターにならなければならないのに、表向きは辞退したとなっているが、協会側から拒否された人。その人と共演したと聞いただけで、腹が立つので、”坊主憎けりゃ.....。”ではないが、嫌な思いをしなければならなくなる。
主演の母親役、ホリーを演じたジュリア・ロバーツ、失礼だがかつてはハリウッド映画界でトップクラスの出演料であった人が次に狙うのは演劇界の3冠か?ゴールデングローブ、オスカー、それから最後に残るのはエミー賞、いま彼女は、Amazon Studiosが制作して、アメリカアマゾンでプライムビデオとして配信されている「Homecoming(2018)」というテレビシリーズに出演、日本のアマゾンでも見れる珍しいものだが、3冠の達成は、いくらお金持ちでも次回に持ち越しとなったようだ。
話はそれるが、amazon.com prime videoで手塚治虫作品の「Dororo(2019)」を視聴したが、百鬼丸の母、縫(ぬい)の方や弟の多宝丸などのキャラも出てきて、シナリオを面白くしている。アメリカのレビューの97%が☆5を付けているほど外国の方でも受け入れやすい物語となっている。
話は戻り、この映画、批評家からはかなりの支持を受けていて、雑誌としては、100年以上の歴史がある"The New Republic"の記者がこのように投稿している。「この映画は、ジュリア・ロバーツの演技パフォーマンスがなければ成立しないもので、キャリア最高のものとなっていて、演じたホリーは、優しく、内面豊かな人で、心配事を抱えても輝いている存在である。」ウエブサイト、"Cinema Crazed"の記者はまたこのように言っている。「罪の贖い、薬中毒、家族の絆、について面白くてこころ温まる物語」
個人的な考えとして、なぜかストーリーに入っていけないというか、なぜ、このような親子関係であるのか、稚拙なものにとっては若干、説明不足で不親切な部分も散見する。ただサックと観ることが出来たかというとそうでもないし、ただ単に、ひどい言い方かも知れないが、つまらなくて興味のわかないものでしかない。すみません。ミズ・ロバーツ.......1?
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