劇場公開日 2019年5月24日

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「家族それぞれに共感」ベン・イズ・バック kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5家族それぞれに共感

2019年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

知的

ステップファミリーの親子関係が興味深かった。継父は金銭的にも充分に息子の立ち直りの面倒を見ているがその視線は懐疑的だ。「黒人だったらとうに牢屋に入っている」、というセリフが響いた。国内のアフリカンアメリカンたち全員の心の叫びを代弁しているんだろう。
聡明な妹は、継父に従順なようでいて、最後には母との秘密を優先して、実践的に大事な役回りを務める。
最もやりきれなかったのは、ジュリア・ロバーツの演ずるところの母親の息子への向かい合い方。エネルギッシュ行動的だが視野が欠けている。優しい息子だな。薬中の自分に負い目があるからか。普通だったら「お袋ー、うざいんだよ。俺に構うなよ」でしょ。私も19歳の子の親なので理解できる。あなたは本当は特別にいい子、悪いのは他人、環境。そして何度でも騙される。 信じたいから。母親というのは常に、「私が 守らないで誰がこの子を守れるというの」、という思い込みが転じて、裏腹の結果を招いてしまいがちな存在なのだ。

Kumiko21