「妄想ホラー映画」ある船頭の話 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
妄想ホラー映画
クリックして本文を読む
もう少し抒情的な話かと思ったら妄想ホラー映画だった。
自然を静かに切り取る映像は見事と思ったら撮影はカンヌでも評判の高いクリストファー・ドイルさん、納得です。それに引き換え本の酷さと役者の酷さは何と言うことでしょう、ベテラン俳優さんは別として村上虹郎の棒読みセリフは相手が柄本さんだけに浮きまくっています、お笑いの河本はオダギリさんの同級生とか、大半は彩り役で集めた友情出演の類でしょう。
変わりゆく故郷へのノスタルジーや近代化へのアンチテーゼなどでは月並みとおもったのでしょうか、トーンを壊す血生臭いエピソードは刺激的ではありますが映画にしてまで何を言いたかったのか、松本清張の「砂の器」的な非劇性が欲しかったのでしょうが技量不足が仇になった感。感情移入しようにも川べりの雰囲気だけで人物が描けていないので傍観するだけ、もの静かで気の優しい老人が訳ありの殺人犯であるという偽悪 趣味にはついていけませんでした。
コメントする