「2人ともいい演技。この夫婦を応援したくなる。」ロマンスドール Marikoさんの映画レビュー(感想・評価)
2人ともいい演技。この夫婦を応援したくなる。
ついつい、自分の過去の結婚生活と重ねて見てしまい、身につまされました。
20才で入社した旅行会社ですぐにつきあい出した9才上の会社の人と、この2人と同じように『おままごとのような結婚』をしたのが22才。
今思えば、つき合ってる間も結婚生活でも、本音でぶつかり合うような事はなかったと思う。
「こんな事言ったら怒るかな」「お互い忙しいのに、貴重な時間に喧嘩したくない」「気まずくなりたくない」と話し合いも避け、2人にとって大切なことからずっと目を背けてた気がします。
ちゃんと相手のことも見ていなかったし、結局愛されてなかったと思う。ちなみに、元主人に一度も名前で呼ばれたことはありません。
やがて私の結婚生活は5年で終止符を迎え、2才になったばかりの娘の手を引いて家を出ましたが、この映画の2人は違った。
ラブラブだった新婚生活が過ぎて次第にすれ違うようになり、隠し事が増えて、お互い目を見て話をしなくなる。そしてついに妻から離婚を切り出されるも妻が隠していた『ある重大な事』がわかって離婚を思いとどまる。
それからが、本当の夫婦になれた2人。
初めて、本気で話をして、心の思いを伝えて、相手の話もちゃんと聞いて。
相手とちゃんと向き合うことができたと同時に、やっぱり愛している、手放したくない、と気づけた。
高橋一生の仕事の上司をきたろうが絶妙に演じていて、居酒屋で酒飲みながら高橋一生にしみじみ語るシーンが心に残る。
『おまえ、奥さん、大事にしろよ』
きたろうは仕事で失敗して家族離散してるんですね。娘とも30年会えてない。
自分のように、失ってから大切なものだったと気づくのだと。
『人間は、間違えるからさ』
泣けました。
私も今まで、何度も何度も間違えてきた。
幼く、浅はかで、傲慢で、うぬぼれていた。
わかってるつもりで、全然わかってなかった。
未練はないんだけど、後悔しきりです。
幼かった娘にまで色々辛い目にも遭わせてしまった。
だからこそ、この映画の2人がやり直せたことが嬉しいし、感心したし、結末が切なくてたまらない。
高橋一生のこと、正直見直しました。
蒼井優も、上手いですね。
掃除機かけながら横目で観始めたら止まらなくなって。
いい映画に出逢えたことに感謝。
そういう映画だったんですね・・
M a r i k o さんの“ネタバレ”読んでも、猛烈にこの映画観たくなりました。
結婚ってホントむずかしい。
バツ#me too きりん