劇場公開日 2020年3月20日

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「アクションで眠くなる現象」ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0アクションで眠くなる現象

2023年4月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

偶然、初日の映画館に行けた。席は6割強の埋まり具合で、コロナウィルスの影響が透けて見える。公開延期になった作品もいくつかあり、本作には追い風になったのかもしれない。だって、ほかに見たいのがやってないんだもの。

さて、見なくても分かるほどに、内容が伴わない映画だが、『スーサイド・スクワッド』でドはまりしたハーレイ・クイン役をマーゴット・ロビーが続投。本作ではプロデューサーも兼ねている。むしろ彼女がいなかったら、このキャラクターがこれほど注目されることもなかっただろう。

やたらと具の多いラーメンは、スープがぬるくなったりする。食材を冷蔵庫から取り出し、トッピングするから当然だろう。この映画ではアクションが多すぎてハ―レイ・クインの舞踏を延々と見せられている気分になる。悪役にしろ、ほかのキャラクターにしろ描き込みが不足していて、ストーリーがひどい出来になってしまった。

たぶん大まかなストーリーを組んだあとに、どこにどんなアクションを作れるかを入れ込んでいったんじゃないかと思う。で、プロデューサーのマーゴが、「もっとアクション、マシマシで」というようなノリで進めていったんじゃなかろうか。結果的に、どのシーンも印象に残らない大味な展開になってしまった。

眠くなるアクションには特徴がある。

・ 絶対死なないと保証されている
・ ほかの映画で見たことがある
・ とにかく動きも音も派手なだけで、メリハリがない

そうすると、いつの間にか意識がなくなっているのだが、この映画でもやっぱり眠ってしまった。起きていた部分だけで判断するなら、つまらなかった。そしてもう一度見たいと思わない。すなわちこの評価が変わることもない。

2020.3.22

うそつきカモメ