「HELL☺」ドクター・スリープ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
HELL☺
ジャック・ニコルソンがCGで蘇る!なんて噂もあったりしましたが、酒のジャック・ダニエル繋がりで、どうしてもジャック・ブラックに見えてしょうがなかった。そんなスティーヴン・キングとスタンリー・キューブリックの両者をも納得させた見事な脚本で完結を試みたマイク・フラナガン偉い!これならば『シャイニング』ファンも納得の出来と言えましょう。
今回は寝落ちしなかったはずですが、いつの間にドクターになったの?という疑問がずっと残ってしまいました。たしかにダニーはミニチュアの街で世話になったブルース・グリーンウッド医師が経営するホスピスで働いてはいたのですが、8年過ぎたときにいきなり医師になったのか・・・とも考えたのですが、TVや人形で「どったのセンセー?」でお馴染みの『ルーニー・テューンズ』のキャラであるバッグス・バニーが登場していたので、ここからDOCと呼ばれるようになったのだと推測できます(真相は知りません)。
ホスピスに関しては、先日観た『人生をしまう時間』(2019、日本)と被るところがあり、人生を終える患者の部屋へ猫が入っていくというエピソードがとても良かったです。誰も看取ることが出来ないなんて孤独死と同じ。死をも克服したダニーに知らせるなんてニクい演出でした。
どこまで原作に忠実なのかはさっぱりわかりませんが、黒板を通してアブラと交信するのも素敵です。一方、悪役の吸血鬼みたいな存在のレベッカ・ファーガソン演ずるローズが空を飛ぶ(意識が)シーンもファンタジーで良かった。頭の中に入った!などとわけのわからない頭対決なんてのもいい。
やっぱり生気を吸い長生きする集団の存在がいい味だしていました。不死ではなく長生きなんだよ!って、簡単に物理攻撃で死んでしまうし、肉体そのものは弱いのです。さらにホテルそのものが生命体だったとか、いろんな要素を詰め込みながら、懐かしさと怖さで脳内攻撃してくる作品でもありました。
個人的にはレベタンのローズやスネークバイト・アンディが好みでしたが、次回作『アブラが油まみれの大冒険』でお会いしましょう♪(あるわけない)