ジョーカーのレビュー・感想・評価
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言葉にならない傑作
R15指定といってもそれほど過激な描写があるとは思わなかった。 見ると人を殺したくなる、なんていうことは絶対にないから安心して鑑賞してほしい。 子供に見せていい映画とは言えないが、若いうちに見るべき映画だと思う。 アーサーが追い詰められて人を殺す度に、涙がポロポロと流れる。 悪のカリスマ・ジョーカーとなった瞬間には、涙が止まらなくなった。 しかし一体どんな感情で涙が流れているのか自分でも説明がつかない。 別に悲しい映画ではないし、泣かそうともしていない。殺される側ではなく、殺す側を描いているのだから。 主演のホアキン・フェニックス。役者とはこんなに凄いものなのかとただただ圧倒された。 映像でしか表現できない人間、映像でしか表現できない物語が、描かれていた。 エンドロール表示後に現れる「ヴェネツィア国際映画祭 金獅子賞受賞」には、そりゃそうだろうとしか思わなかった。
骨の髄まで愛するか、もしくは唾棄するか
愛するか打ち捨てるか、どちらかしかない映画。しかしこれぞ映画、という感じがする。 最近は、映画なのか道徳の教科書なのかわからないような作品が多かった。 もしくは「大多数の好みはコレ」「無難なのはコレ」といったふうに安全パイをつなぎ合わせたストーリーと派手なCGで構成されたやつ。 それらを否定する気はないです。 そういうのがデートで観に行くには最適でしょうし、まして親子で観るなら主人公にマジのピストルは持ってほしくない。 けれど……、そんなインスタントラーメンみたいな映画「ばかり」でいいでしょうか? たまには重厚かつ、何度も押し寄せてくる旨味と料理人の奥深い思慮が生み出した至高の逸品を食べたいと思わないでしょうか? もしそれが毒だったとしても…… 恍惚をもたらす毒に体中が侵されてしまうとしても……! JOKERはまさにそういう映画です。 子どもに観せるなんてとんでもない! もしデートで観に行って片方が「面白かったね」などと口走ろうものなら、もう一方に「信じられない!もう別れよう」と言われてしまうような映画です。 こんな映画に共感していいのか。面白い、素晴らしいと感じてしまって本当にいいのか。 そう感じてしまう自分は異常なのではないか……! おそろしい……しかし!もう一度、観てみたい……確かめたい……自分がJOKERの側であるかどうかを! ……と、いったような作品です。 あるレビュアーは「暗いだけのつまらない作品。なにが面白いのかさっぱりわからない」と評していました。 幸せ者……その人はJOKERに共感せずにすむ「人生」を送っているのです。 これをお読みになっているあなたはどうでしょうか?
言葉に出来ない
どいつもこいつも…アーサーを揺るがす登場人物達に対してそういった怒りが沸々と沸く。 観ていくうちに気付けばアーサーに感情移入をしている自分がいた。アーサーのしたことは非道であるが決して間違っていない、そんな気持ちになった。ラストのオチは意味深。全てがフェイクだったとしてもジョーカーは生まれる。
ジョーカーの成り立ちが分かる!
思えば、ダークナイトのジョーカーの、徹底した狂気、特にブルース に対する徹底した、否定。その執拗さに恐ろしさを、覚えましたが その答えがこの作品に、有る様な気がします。兄としての”A"アーサー、 弟としての、”B”ブルース。ダークナイトトリロジーには無い、魂(血縁はないかもしれませんが) の兄弟の確執の、全く新しいバットマンとジョーカーの物語が始まるのか、 期待に震えます。
Clown (=道化者)の悲哀
冒頭のシーンに全てが詰まっているような気がした。 笑わせることと笑われることは一重であり、笑わせることとは、テレビショーのマレーのように、誰かをダシにして、所謂今で言うイジリ芸だったり、笑われることとは、見下され、蔑まれ、この映画の冒頭のシーンのように何をされても仕方ない側面があるのかもしれない。 狂気に満ちた殺人犯に至る過程が、とても丁寧に描かれていた。ナイーブで優しい人が、ちょっとしたことがきっかけで、今まで内に秘めていた不満が爆発して猟奇的な犯罪者になってしまうのは、決してこの映画の中だけのお話ではない。 生放送の中で、カミングアウトして、悪の主観を述べるあたりは陳腐な展開に思えたが、アーサーの切羽詰まった心情が表れていて、鬼気迫るものがあった。ホアキンフェニックスの怪演のお陰だろう。 全体的に暗いトーンで進んでいく映画で、結末はなんとなく読めるものの、常にハラハラ感が付きまとい、アーサーの心理描写が見事に描かれている映画だった。 この結末をどう捉えたらいいか思い倦ねているが、なんだかスカッとした気持ちになってしまった。
テーマが弱い映画。これだと単なるアメコミスピンオフ
話題のJOKERを観てきた。まず、お断りしておくが私はアメコミは知らない。バットマンの悪役だなというぐらいか。テーマはアメリカの貧富の差、格差社会をJOKERの眼で描いている。この点はいいが、そのテーマをもっと全面に出しても良かったのでは。結局、アニメファンなら良く聞くバットマンスピンオフものになってしまった。せっかくホアキンフェニックスやロバート・デニーロの演技は良かったのに残念。 しかし、JOKERのようなヒール役が主人公の映画も斬新で3点はつけたい。合格点は上げられない。
それでも生きる…
この映画、何と言っていいか、わかりません。 芸人として、人を笑わせるはずが… 降りかかる壮絶な困難… その末に広がる狂気の世界の主人公になってしまった「ジョーカー」 それでも生きる…このジョークのような世界を。
香港の暴動に通じてない?
映画は、暗く全く面白くない。バットマンの子供の頃が出て来るけど、ただ人気があるだけで見に来た人には、 さっぱり分からんよね! ピエロのマスクは、何処か香港の 暴徒に通じてます。主張したいなら、顔曝せ!
ホアキンの奥深い演技力は素晴らしいのひとこと。作品のクォリティも高...
ホアキンの奥深い演技力は素晴らしいのひとこと。作品のクォリティも高いと思う。ただあまりにダーク過ぎて自分の好みには合わず、ジョーカーの持つ哀しみも自分の中で長年抱いていたイメージとは大きく違っていた。
思ったより残るなぁぁ
予想よりは受け入れられたけど、ホアキンフェニックスを受け入れられない。簡単に言っていいかわからないけどハマり役なんだろう。凄かった。なので受け入れられない。昨晩見て起きたらジョーカー が気になって仕方がない。正装して階段を降りるシーンはかなり好き、大好きかも。また観ようかな。
いまっぽい映画
普段アメコミ作品はあまり見ず、『ジョーカー』を見るために『ダークナイト』を見たくらい。アメコミ作品を見ない自分でも非常に面白かったです。バットマンシリーズを見ていればより面白味が分かるのかもしれませんが、『ジョーカー』だけいきなり見ても充分楽しめると思います。 貧富の差が激しい社会の中で、福祉などが削減され社会的弱者はますます追い詰められていく。そして極限まで追い詰められた人間が爆発する姿に哀しみと共感を覚えます。 でもただ辛いだけではなく、主人公の境遇を体現しているかのようなホアキン・フェニックスのゾッとする痩せこけた身体から発せられるダンスが美しく見とれてしまう。 また70年代調(?)の街並みや室内装飾もきれいだし、映像もちょっとノイズがあるフィルム調でかっこいい。 ストーリーもどこまでが現実なのか彼の妄想なのかわからない塩梅がいい。 たぶんいろんな角度から見ても非の打ち所がないのではないか。評判がいいのもうなずけます。すごい映画を見たという感じです。
過去の良作の焼き直し
タクシードライバーや、キングオブコメディをあまりになぞりすぎではないか? 確かにバットマン映画の演出としてはなかなか良い。最後の「面白いジョーク」も、バットマン映画としては良い。でも、単体の映画としてはどうか?過去の良作にあやかっているだけで、別にそんなに凄いことはしてないと思う。 今回、なんたらユニバースとは一線を画して単独作として打ち出したのは良かったと思うし、DCはその路線で行けばいいんじゃないかとも思うけど、なんというか、何かを下地にしてももっと強烈な個性が欲しかった。特に誰もが知っているジョーカー を主役にしている作品だから、なおさらだ。 何か新しいものを見た気がしないのは私だけだろうか? ここまで書いて思ったが、変にジョーカーを主役にしたからこそ、そこに頼った演出になって本質が霞むし、逆にジョーカーを無しにして同じテーマで映画を作ったら、それはキングオブコメディやタクシードライバーになるわけで。 ジョーカー だからここまで話題になったけど、やってることは過去の焼き直し、と評してしまうか。あるいは自分自身が変わってしまって、こういうネタに乗れなくなってしまった、と寂しさを感じるべきか。
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