ジョーカーのレビュー・感想・評価
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産み堕とされたもの
“温室”でぬくぬくと育ってきたような自分には語る資格はないかもしれないけれど、少しだけ感想を。
今作への批判の中で一番多いのが、
「ヒース・レジャー演じるあのジョーカーのような、知性やカリスマ性が足りない」
というものだと思う。
混迷の時代に、我々はカリスマの登場を期待する。
今では独裁者として悪名を馳せているような支配者のほとんども、
最初は、その時代の、その社会の、その群衆の要請に応じて、カリスマとして熱狂的に歓迎されながら登場したのだ。
この時代にも我々はカリスマの登場を期待する。
それがフィクションの中であったとしても。
それが「悪」の側のカリスマであったとしても。
しかし、今回のジョーカーは、悪のカリスマとして、“上”から颯爽と登場することはなかった。
むしろ、世界の最底辺から産み出された。
他の方がレビューで指摘しているように、彼は下へ下へと階段を“昇って”いった結果、
ジョーカーとして産声をあげる結果になったのだ。
ジョーカーを生み出したのは、我々だ。この世界だ。この世界の醜さと哀しみだ。
彼は世界の、我々の身体の一部だ。
我々は、神格化されたカリスマとして彼を仰ぎ見ることは許されない。
自分たちとは別の世界の、別の存在として、切り離して見ることはできない。
彼は自分たちの世界と地続きの、すぐそこで、ここで、誕生したのだ。
確かに、彼はみんなが期待した“あの”ジョーカーではないだろう。
しかし彼は、今の時代に、それでもどうしようもないくらいの切実さと狂気に満ちて、必然的に産み堕とされたジョーカーだ。
“ジョーカー”成らざる者が“ジョーカー”に成りえる、今の時代の我々のジョーカーだ。
今ここに、“ジョーカー”が生まれようとしている、いや既に生まれている、そんな時代に、我々は何を思うのか。
重く、しかし軽やかに踊りながら問いかける、残酷で優雅な物語だ。
病んではいるけど、狂ってはいない
誰でもジョーカーになる
ジョーカーは惨い事件を起こしていくのだが、
私は責めることが出来ず 彼に共感していた
ジョーカーとなって主人公が心を解放された
シーンを観た時は何故か涙が溢れてしまった
貧しさは心も貧しくし相手にもやさしくすることは
不可能なのだろうか?
貧困が母親が人々の心の貧しさが彼を誕生させ
恐ろしく悲しい事件が起きてしまった
観ていて心が痛んだ
ジョーカー誕生物語
まぁまぁよかった~かな。。バットマンのジョーカーなら、もっと彼を狂わす出来事が欲しかったな。
バットマンに出てくるジョーカーの誕生についてはいろんな説があるみたいだけれど、今作オリジナルストーリーという事と、予告編を観て面白そうだと興味深々だったのですが、あれでは笑えないし、そうだったのか~とも思わない。笑ってしまう病気の人や精神病の人達をよく知っているので。。病気ではなく、彼がジョーカーになってしまうもっと衝撃的なハプニングが欲しかった。ちょっと重たい。ジョーカー誕生の内容には少し不満だけれど、それ以外の映画の構成やテンポ、音楽、演技につては素晴らしいと思いました。特にジョーカー演じた俳優さんの完璧なビジュアルは楽しめました。渋谷で観たのでハロウィンの日じゃなくてよかった。
フィリップスの狂気の演技
タクシーの上。二つの闇。
ふむふむ。
アメコミ世界って日本の漫画とは違い、キャラクターをガッチリ会社が持っているので、息の長いキャラであればあるほど、何人もの卓越した作家さんの色が時代時代にあったりする。そんななかバットマンに引き付けられ、色んなパターンを貪る様に読んでた記憶が甦った。そういった意味で、流行りの60年代テイストでスタートした瞬間にスイッチを入れ替えられたのは、個人的に良かったのかも。ゴッサムを下から延々と眺める事もなかったかし、「そうきたか!」もあってアーサーばりに笑いたかったシーンもしばしば。調子の良い時のエリックセラの様な音楽も好みでした。
それでも抑え目になったのは単純に「もっとジョーカーを見ていたかった」から。ホアキンジョーカーの吹き出すカリスマ(良くないほう)を、もっと視ていたかったかな。
ダークナイトの印象が強すぎたのか..
バットマンは観たことがないけど
正真正銘の傑作。
相模原殺傷事件も、京アニの事件も、仕事柄「私が犯人でもおかしくなかったな」と思っているのだけど、この映画はそれを裏付けてくれたような気がする。
誰がああなってもおかしくないのでは。
苦しいときにサポートもなく、自力で這い上がるすべがなく、追い打ちをかけるような出来事が次々と起きたら。
音楽もいいし映像の雰囲気もいい。途中で妄想と現実の区別がなくなっていることをきちんと描くことで、今まで観ていたものももしかして本当のことではないのかな?と思わせるし、じゃあ本当のことって何なのかな?とも思う。何よりジョーカーの目の演技がいい。
車のボンネットの上で無理矢理笑顔を作るジョーカー。沢山の人が自分を見てくれて嬉しい、でも寂しくて悲しくて後悔もしてる、けど楽しい気もするし誇らしい気もする。相反する感情があらわれているのは、全編を通して彼にとっての笑顔、笑いを描いてきたからだと思う。
欲しかったのはハグとキスだけって言うのが一番胸にくる感じがした。
あまり感想をまとめられない映画。
やるせない気持ちになるけど、観てよかったなと思った。
これを分からない、つまらないと言える人生でありたかった。
正義などどこにもない
評判通りと低音の響く映画館で闇へ落ちる姿を。
観客の善意を笑いものにする悪意に満ちたエンターテインメント
虐待だの格差社会だのおあつらえ向きの「俺がこうなってしまった原因」を並べ立てて、「あなたがそのようになってしまったのはよくわかる、私があなただったら私も同じようになっていたかもしれない」と善意の観客に思わせておいて、すべてはジョークだと心の中でケタケタと笑ってみせる、なんとも悪意に満ちた映画である。
思えばホアキン・フェニックスも、現実に悪趣味な虚構を持ち込んで世間の不評を買ったが、まさに彼にぴったりの役であったか。
デートで観に行って後悔、1人でも2回観たいとは思わない
この作品中、主人公が自覚するまでは、アーサーは妄想をしていない事になっている。
なぜならこの物語はアーサーの一人称視点で描かれているから(多分)。
でもそのせいで、アーサーが自分の妄想を認識する瞬間の描写が弱くなってしまっている気がした。ラストシーンも少し分かりづらいかも。
ちょっと理解不能
予備知識が多少いる作品
バットマンをあまり知らないで見に行くとちょっと難しい作品(かくいう自分もそうでした)
ただ、単体の作品として見ても惹き付けられるものはありました
稀代のカリスマヒールがいかにして誕生したのかを描いた映画です
会社、社会に裏切られ捨てられ、更に母親の裏切り(仕方ない所もあるが)にも合い、恋人も実は妄想とわかってこの世の全てに絶望した男の成れの果てがジョーカーという
正直、バットマンの映画なり見て予備知識入れて行かなかったのを後悔しました
分かってる人が見たらもっと面白いのかなぁ
誰もがなりえるっていうオチ展開でいいの?
今までのジョーカーになるまでっていう
大事なヒストリーがこんな形でいいの?って感じ。
そもそも今までのジョーカーの印象が
頭がいい。サイコパス。笑えないジョーク。
狂気的にみえて魅力がある。とかで
特にスーサイドスクワットのジョーカーは
色気もあってハーレーが好きになる気持ちが
ひしひしと伝わる作品だった気がする。
今回の描くジョーカーは
親からの虐待、元々の病気、精神疾患、人間不信。
どこらへんにもあるようなオチでまとめられた気がする。
まあ別に同じ病気を持っていて虐待受けたら
ジョーカーになれますか?って言ったらなれないし
そう思うと本人の本質的なところは
他人とずば抜けて違うのかなあって感じはするけど。
観客側が誰もがジョーカーになりえる
って思わせたいのはわかるけど、そんなの良くある話だし
大好きなジョーカーだからこそ
そこは身近に感じたくなかったな、個人的には。
どちらかというとアーサーの母親のほうが
サイコパス的だろうし
ストーリー展開したら面白そうだなって思った(笑)
妄想性障害って突き詰めたはおもしろそうだし、
今回のジョーカーも悲しいシーン以外は
基本的に本人の妄想で終わったしね。
最後のピエロが蔓延するくだりも妄想だったら
私はめちゃくちゃ好きだなあって感じた。
でも今までのジョーカーって頭キレてるし
妄想性障害見当たらないんだけど?
女に依存もしないしね。そこ思うと矛盾してない?
覚醒したから本人のそういった症状は
全てなくなったって考えると妥当かな?
そしたらピエロ蔓延は事実になるけど。
まあでも色々思うところはあるけど
色彩も綺麗だったし音楽も良かったし
映画館で見れてよかった!
考察も楽しかったし!
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