「リアリティを持たせたダーク・ファンタジー」ジョーカー Ezy Ryderさんの映画レビュー(感想・評価)
リアリティを持たせたダーク・ファンタジー
米国映画、バッド・エンドの映画ですら、結末丸分かりの能天気な、一本調子のストーリーが多いけど、これは"ダーク・ファンタジー"で、加えて複雑な心理描写もしているので「前に、こんなん観たで」感がなかった。
ストーリーの展開に、多少の無理が感じられる箇所(例えば、主人公が貧困層のヒーローとして、社会的支持を集めていくトコとか、ちょっと"一足飛び過ぎる"が)もあるけど全然、許容範囲。主人公が「ジョーカー」になっていく過程に、ちゃんと(超常能力を原因としない)必然性が持たせられているし、結末も予測不能。なので、最後まで画面に引き付けられた。
過去作品のオマージュに関して言うと、例えば『タクシー・ドライバー』なら、本作品上の重要人物起用がデ・ニーロやったし、キャストの関連性、本筋外の紐付け方として、全然アリやった。個人的には、ここ数年間の映画やと1番かな。
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