「理解できないさ」ジョーカー reroさんの映画レビュー(感想・評価)
理解できないさ
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社会的弱者が、悲惨な状況の中でもハッピーに生きようと頑張っている中、自分の差別や非寛容に気づかない群衆たちによりどんどん追い詰められていく。
当人たちは面白おかしくやっているだけと思っているのだろうがそれがやられた側がどのように感じでいるのかを理解できない。
追い詰められた挙句、アーサーはジョーカーとなる。
最後には貧民層に祭り上げられながら悪のヒーローとなる。
電車で警官をリンチしたり最後のシーンで街を壊す民衆が、ジョーカーに賛同してるけど、ジョーカーを作り出した本人でもあるかも知れんってことをもうちょっと明確に書いて欲しかったと思う。
いじめの傍観者は加害者であるのと同じように、また加害者は自分の加虐行為に無自覚であるように、ジョーカーをもてはやしている民衆は、自分たちが弱者に対して加害者になる可能性があるということ、また思慮が足りてないのに、声が大きいことに賛同して行動に出ることがどれだけ愚かだということをもっと描いて欲しかった。そうしなければただ、ジョーカーがかっこいい、というような感想を抱いてしまう人も多いと思う。
最後のジョーカーのセリフ、
理解できないさ
に全てが詰まっているとおもう。
映画は少し冗長でした。演技はとてもうまかったです。
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