「アーサーは笑う、悲しみを胸に隠して」ジョーカー ゆきむしさんの映画レビュー(感想・評価)
アーサーは笑う、悲しみを胸に隠して
アカデミー賞最有力とも評される映画『JOKER ジョーカー』を見て来ました。
映画『バットマン』シリーズのスピンオフ、敵役ジョーカー誕生の物語です。
ほとんど『バットマン』シリーズを見ていない私ですが、本編を見てなくても楽しめると聞いたこと、Twitterで作品&主演ホアキン・フェニックスの評判が高いので気になって見に行きました。
見る前から結末は分かってるはずなのに・・・
とんでもない映画が生まれました!!!
興奮で鳥肌!!!
本当に見て良かったです
語りたいことはたくさんありますが、
とにかく!主演ホアキン・フェニックスが凄いすぎる!
演技が上手いとか、役になりきってるという次元を超えています。
もう、アーサー(ジョーカー)が乗り移ってるとしか思えない・・・
ホアキン・フェニックスの役作り、半端ないです!!!
コメディアンを夢見る心優しいアーサーが傷つき、殺人鬼ジョーカーとして悪に染まっていく(目覚めていく)様子は、とてもとても心苦しく切ないものでした。
起きる出来事がアーサーの妄想なのか、それとも現実に起きたことなのか、ストーリーが進むに連れて混乱してきますが、ここは観客に解釈を委ねているのでしょうか?
そして、アーサーが悪いことをしてるはずなのに、つい応援してあげたくなるのは、なぜなんでしょうか。
(ここが賛否両論を呼ぶ理由だと思います。残酷なシーンも多いですし、R15指定は甘い、R18指定にすべきかと)
アーサーがジョーカーとしての悪に目覚めた時、ホアキンが演じるアーサーの顔が、前作『ダークナイト』で故ヒース・レジャーが演じたジョーカーに見えてくるのも不思議でした。
あのピエロメイクをしていなくても、表情がジョーカーそのもの。
あーこんなに感想を誰かと語り合いたい映画を見たのは久しぶりです。
介護問題に弱い者イジメ、仮面を被った匿名性の怖さなどなど・・・
作品の時代設定は(たぶん)70年代のアメリカをモデルに描きながら、ストーリーに込められたメッセージは、最近の香港デモや、今の日本にも通じるものでした。
映画『ジョーカー』
あっぱれです!!!
アカデミー賞、取って欲しいなぁ