劇場公開日 2019年10月4日

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「やばい!劇薬過ぎる〜」ジョーカー 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0やばい!劇薬過ぎる〜

2019年10月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

知的

ジョーカーの話だけど今までのバットマン映画とか

ジョーカー映画とは何の繋がりもないので
今までの映画を観たことがなくても大丈夫です。

普段は観ない系統の映画なのだけど
世間の無理解や病気や貧困のせいで追い詰められた結果

全てが反転してしまう狂気の映画!
と言うことで興味がありました。

確かに恐ろしい映画!!

それほどグロい殺人シーンも無いし、

直視出来ない様な激しい暴力シーンも無いけど

弱者を見捨て、あまつさえ笑い者にする人の心の醜さと

一周回って何かの堰が切れてしまう人の心の危うさ〜

突きつけられるものがあまりに痛い映画。

心して鑑賞してください。


で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては

ホワキン・フェニックスの演じる
前半の方のクラウンの表情が切なく悲しい。

必死で生きているのに、

容赦ないこの世の荒波があまりに非情で苦しい。

それと対極に、何かに目覚めた後、長い長い石段を
ダンスしながら降りて行く美しくもおぞましいシーン。
よくもあの靴で、しかも濡れた石段で!
見事です!

この世界は弱い者への労わりや慈悲がなさ過ぎる〜
そのことを権力者や富裕層は見ようともしない。

自分達だけで富を抱え込み

自分達だけが生きる値打ちがあるかのように

弱者や貧者を切り捨てて来た。

映画の後半でピエロの仮面を被った貧しい民衆が

富裕層や権力者への抗議のデモから

やがて暴動へと発展してしまうのだけど
これは〜〜
フランス革命の民衆の蜂起と同じ事よね〜

何百年経っても人間って
、富裕層や権力者になった時、
民衆のことなど
何も考えない欲の権化に
成り下がることから
逃れられないのか〜〜

弱者だから、虐げられているから
暗黒面に落ちても仕方ない!とは思わないが
何かの形で声を上げなければ富裕層や権力者は
ますます増長して行く〜〜
何とかせねば!!

@お勧めの鑑賞方法は?
劇場で観ないと内容が心に痛すぎて、切り分けがしにくいのでは〜

星のナターシャ