「笑みと無表情の裏で」ジョーカー たら印さんの映画レビュー(感想・評価)
笑みと無表情の裏で
バットマンとジョーカー、闇と光、善と悪、虚構と真実、アーサー・フレックとジョーカー、ブルース・ウェインとバットマン、無表情と笑い、富と貧困。
これははコインの裏表のように真逆でありながら、くるくると何度もひっくり返される度に互いが同じものであると認識されていく。
これはティム・バートン版バットマンで描かれたことだが、バットマンの登場しない本作でもジョーカー=バットマンであることが否応無しに突きつけられるのだ。
人は誰しも表の顔と裏の顔、表情とは違う心情をかかえていたりもする。
ダーク・ファンタジーであったバートン版と違い、あくまで現在のリアルに根付いた『ジョーカー』は人の笑みや無表情の裏の感情を想像できない事が何を引き起こすかを物語っている。
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