「決して天の邪鬼ではありませんが……」ジョーカー グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
決して天の邪鬼ではありませんが……
ホアキン・フェニックスのいびつに痩せた体形と直接心臓に響いてくるような音楽、その二点がおぞましさを増幅させてはいるが、あの〝ジョーカー〟誕生秘話としてはなんだか厚みがないように感じた。
〝小さな人〟に見せた優しさ、ヒーローとして祭り上げられて踊っている様は、どうみても〝普通〟の人間性の発露であり、〝絶対的な悪〟としては弱々しい。
『ダークナイト』で感じた、人間の弱点を容赦なく一片の隙もなく突いてくる凶々しさにどうしても繋がらない。
ジョーカー、或いはジョーカー的な邪悪(人間の弱さを集めて社会を恐怖と不安で覆うようなこと)と闘うためにダークナイト・バットマンが存在するように勘違いしていたが、ジョーカーは始めからジョーカーだったのではなく、バットマン的な正義の必要性を悟らせるために『ダークナイト』に登場するような本当の〝ジョーカー〟として造形された。
そういうことかもしれない。
クリストファー・ノーランの『バットマン ビギンズ』『ダークナイト』、その二作品の前日譚として、ゴッサムシティーが何故そうなったのかを理解するための作品のようにも思えたが、ノーラン監督の凄さを再認識させられる人が多いと思う。
映画comというサイトの存在を知ってようやく1年が過ぎた新参者ですが、グレシャムさんにフォロー頂き大変嬉しくありがたく思います。
映画レビューサイトにアップする楽しみを覚えたばかりの時に癌宣告を受け、新作映画を観に行くのが困難になってしまいましたがVOD落ちを待ちつつレビュー上げていこうと思いますので今後とも宜しくお願い致します。
ヒースレジャーのジョーカーとはちょっと違う。なので、今回のジョーカーが初代で、ノーラン(ヒース)ジョーカーは二代目です。
でないと、ブルースの年齢を鑑みると、あと20年はバットマンは出てこず、それだけ時間がたったら、あの人は死ぬよ…。不健康そうだし。ましてや、ハイテク武装した黒い人とは戦えないよ…ということで、ノーランのジョーカーは、別人説を立ち上げます(笑)