劇場公開日 2019年7月26日

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「『家族ゲーム』と『正義の味方』」よこがお 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0『家族ゲーム』と『正義の味方』

2019年7月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

音楽を殆ど使うことなく、普段の生活で誰もが聞き慣れたはずの日常に溢れてる音が効果的に使われていて、画面の印象を超えた恐怖を感じさせられます。終盤のあの場面では子供達のはしゃぎ声すら恐怖の予兆として、絶対何かあるぞと緊張感を強いられました。
ありきたりなサスペンスホラーじゃ敵わないような演出だと思います。
心理描写というか、頭や理性ではコントロールできない言動を時には、いやしょっ中かな、してしまう人間の不可思議さについても説得力がありました。

が、しかし、これも人間の(私の?)わがままさ故ですが、甥っ子のことや真相を知ったサキちゃんの反応などについても、明確でなくてもいいから、もう少しヒントをくれたらなぁ、というもどかしさも残りました。

日常の音をこんなにも効果的に使っている映画、ということで、森田芳光監督の『家族ゲーム』(全員横並びの食卓での咀嚼音やフォークの音)、割と最近の『ジュリアン』(非常階段の足音や金属の擦過音)が思い出されました。

それにしても、マスコミの方々(全員とは言わないけれど、決して少なくない数の方々)って何を根拠に、自分が世の中の正義を代表して悪を暴くのだ、という態度が取れるのでしょう。

グレシャムの法則
Bacchusさんのコメント
2019年7月27日

コメありがとうございます。
女性の心情という意味でその比較は面白いですね。
私は女性の心情を汲み取るのは苦手な様です。

Bacchus