「やりたい事はいくつになっても大事な事です。」最高の人生の見つけ方 マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
やりたい事はいくつになっても大事な事です。
なんとなく面白そうな感じがして観賞しました。
元になった同名のジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの作品は未観賞。
で、感想はと言うと、まあまあw
ベタと言えばベタですが、大感動は無くても、ウルッと来る所があり、そつなくまとまってます。
癌に侵され、環境が全く違う余命僅かの女性二人が、偶然に12歳の女の子の「死ぬまでに叶えたい事」が書かれた手帳を手にし、代わりに実行していくと言うお話。
12歳の女の子が思い描く夢って、大人から見ると他愛のない物だったりしますが、それが大人には新鮮に映るし、大人の方が叶えにくい物もあったりしますが、実はとっても素直で素敵な事だったりして、そんな女の子の夢を代わりに1つずつ叶えていく事に新鮮な感動があります。
ただ最初にツッコミがあるとすると、大きく言いたいのは、吉永小百合さん演じる幸枝と天海祐希さん演じるマ子との出会いから打ち解けがはしょり過ぎ。
二人部屋なんて貧乏臭いと不満を口にしてたマ子と遠慮がちの幸枝は最初の出会いからどう考えても打ち解けるには何かしらのドラマと時間が必要なのに、急に大部屋で二人で窓から外の景色を眺めて、次には外でくつろいでる。
ここから起こる様々な旅やドラマを考えると、最初の二人の出会いはもっと丁寧に描かないと、予定調和で物語だけ進みだして、置き去りにしてしまう事になってしまう。だからこそ、もっと確りと描いて欲しかったです。
他にもいきなりの海外なんかは、いくら叶えたい事の1つであっても、主婦が海外に行くのはそんなに簡単ではないんでないかい?と思うんですが、どうでしょうか?
いろんな部分をはしょり過ぎな所もあって、これなら旅に出て、行く先々でやりたい事を叶えていくロードムービーにした方が良いかなぁと思ったりします。
あと、吉永小百合さんは実年齢で幸枝を演じられてますが、若く見える分、70歳には見えないし、満島ひかりさん演じる美春と引きこもりの息子の事を考えるとどう考えても70歳ではなく、よく行っても60歳ぐらいの設定でも良かったんではなかったかなと思います。
全体にハートフルドラマなんですが、些かコメディに入る部分もあって、ちょっとやり過ぎ?と思わなくない所があります。
幸枝がエジプトで裸足で砂漠を歩くと足の裏が火傷しそうになる所のスローなんて、ちょっとやり過ぎ?と思ったりしますし、ラストのムロツヨシさんのオタ芸やエンドロールの二人が宇宙で合間見えると言うのは気持ちは分かるけど、ちょっと…な感じです。
といろんな野暮なツッコミをしましたが、そんなに嫌いじゃないですw
ただ、やっぱりお金が無ければ、なかなか叶えられない事ばかりでw、お金が無ければアメリカまで行って、スカイダイビングは出来ません。
そうするとやっぱり貯金と仕事を頑張ろうと言う現実を考える様になりますw
それでもやりたい事を沢山持つ事って大事です。
いろんな事を叶えていく二人が少し羨ましく、ももクロのライブに行くと言うのは微笑ましくも、横浜アリーナで吉永小百合さんと天海祐希さんがライブに中にいるのはちょっと感動して、ウルッと涙腺が緩みました。
ももクロのライブも良かったですが、何気にももクロの4人の演技が素晴らしかったです。
吉永小百合さんはいつまでも若く見えますね。
天海祐希さんは独立した強い女を演じますが、何処か洋な雰囲気があるので、和の吉永小百合さんと良い感じの違和感があります。
ムロツヨシさんはナイス助演男優賞ものですが、ちょっと個人的にはやり過ぎかな?と思う所があったりします。
いろんなツッコミはそれなりにありますが、死ぬ前にやっておきたい事と言うのは、死を目前にして考える事ではなく、今からでも考えておくべき大切な事でそうする事で、いろんな目標が出来て人生に張りが出る。
全ての人に起こりうる死に対して、どう精一杯生きるかという大切な事。
ある程度の年齢になると余計に考えなければならないし、考えた方が良い事なんですよね。
いろんな事に重ね合わたり、これから起こるであろう事を考えると切なくなる事もありますが、何か大切な事を気付かせてくれる映画ではあります。
出来れば、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの方も観賞したいですね。
年輩の方が多く観賞されてましたが、割りと良い作品かと思いますので、ご興味があれば是非♪