「【孤独だった女社長と主婦の出会いと、二人の見事な人生の締めくくり方を笑いと涙で描き出す】」最高の人生の見つけ方 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【孤独だった女社長と主婦の出会いと、二人の見事な人生の締めくくり方を笑いと涙で描き出す】
オリジナル版に敬意を表しつつ、
この作品で感じ入った点を幾つか述べたい。
・二人のやる事リストを作成したのが、病院内で会った12歳の少女だった事(そして、後半この設定にやられる)から、サチコ(吉永小百合)と(ク)マコ(天海祐季)の行動が可笑しみを帯びてくる所
・サチコが様々な経験をする中で、徐々に自分の意見を相手にきちんと伝えるようになっていく過程
・そして、サチコの夫(前川清!)との関係性も良くなり(吉永さんのウェディングドレス姿の美しさよ)引き籠りの長男がサチコの必死の願いを聞き自立していく姿、夫が不器用に家事をする姿など家族の再生に繋げている部分
・強気のマコが実は小さい頃は父親の借金のせいで苦労し、イジメられていた所から這い上がって地位を築き上げてきた背景と、幼い頃家庭を捨てた父との再会からの逆上がりのシーン
・マコの莫大な資産の遺し方とサチコの使い方(冒頭シーンで描かれるモノには二人の名前が記されている)
・マコの秘書、高田(ムロツヨシ)のコミカルながら実に忠実な姿(ムロさん、ベストアクトじゃないかな)
等々、他にも笑えて泣ける場面がちょこちょこ出てきて、観ている側を和ませてくれる。
<上質な邦画のヒューマンコメディ作品である>
<2019年10月26日 追記>
10/26 NHK「プロフェッショナル」を観た。
鑑賞時、”そんなに簡単に引き籠りの息子が部屋を出るかなあ”と思ったが、母を演じる吉永さんの演技に臨む姿を観て、深く恥じ入った。矢張り、日本が誇る敬服すべき女優さんなのだと再認識した。
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